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◆第143号◆三者三様のハウスメーカー営業マン ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2016年11月11日

◆第143号◆ 三者三様のハウスメーカー営業マン ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

こんにちは。
第143号の営業革新の急所です。

私のお客様企業のある管理職Aさんが、家を建てることにしたそうです。
私も興味があったので、先日彼を交えて飲みにいったとき、
根掘り葉掘り聞き出しました。
聞き出したのは、どんな家を建てるか・・・ではなく、
どのハウスメーカーの営業マンが良かったか、です。

メルマガのネタになるな、と思い、メモを取り出し、
ビールを飲みながら小一時間もヒアリングしてしまいました(笑)。
そこで今日は、Aさんから聞き出した3社のハウスメーカーの対応と、
請負契約に至った経緯から、営業のポイントを分析してみましょう。


■ 2×4の家づくり

Aさんはいろいろ調べて、2×4工法の家を建てることにしました。
その理由はいろいろありますが、ここではそこは割愛します。

Aさんは3社のハウスメーカーにプランを依頼しました。
その3社とは以下のとおりです。


∇大手X社
   誰でも社名を知っている大手で、高いことでも有名です。
   でも外観内観とも非常にセンスが良い家を建てると評判です。
   この会社の場合、商談に設計士は同席せず、
   最初から最後まで営業マンが一人で対応したそうです。

∇中堅Y社
   輸入住宅で他社と一風変わった外観で差別化しています。
   設計士を「デザイナーの先生」と呼ぶように、おしゃれな家を提案してきます。

∇中堅Z社
   建物自体はこれといった特徴がない、財閥系ハウスメーカーです。
   全館空調という365日24時間空調を行うシステムが有名ですが、
   現在ではX社もY社も似たシステムを持っています。


さて、肝心の各営業マンについて解説しましょう。


■ 各営業マンの特性

∇如才ないX社営業マンXさん

Xさんは36歳の展示場の店長さんです。
言葉づかいは丁寧で、わかりやすい説明ができる人です。
商品知識も豊富で、何を聞いても丁寧に応えてくれます。
1回だけ即答できなかったそうですが、それは次の面談の時、
しっかり調べて完璧な説明をしてくれたそうです。

Aさんと人間関係を作ろうとしたのか、
共通の趣味の話に花を咲かせたりと、小技も効くようです。
年間10棟受注しているそうで、さすがこの年齢で
店長になっているだけあります。
全てにおいて如才なく、欠点らしい欠点が見当たりません。

  ★全てにおいて70点!欠点なし!


∇存在感がなかったY社営業マンYさん

設計はデザイナーの先生です。
この設計士が素晴らしい人で、非常に知的かつ物腰が柔らかく、
Aさんのツボにぴったり当てはまる説明をしてくれたそうです。
プランも個性的で、外観は一番おしゃれとのことでした。
また、間取りは随所に納得させられる工夫がされていて、
一番気に入ったプランだったそうです。

しかし、営業マンYさんの存在感はあまりありません。
決して能力が低いわけではなく、そこそこの成績を残しているはずです。
ただデザイナーの先生の印象が強すぎました。
喋る量もデザイナーの先生の10分の1くらいで、
先生が説明していることに関連したパンフレットを、展示場のあちこちから
持ってくることがメインの仕事の様な印象が残っただけです。

  ★なんといってもプランの出来がいい!
   しかしデザイナー(設計士)の先生に頼りきり


∇最初に失敗したZ社営業マンZさん

ZさんはXさんと同い年の36歳、185cmの巨漢です。
ちょっとした約束を守ってくれなかったため、最初の印象が良くなかったので、
もう少しで「営業担当を変えてくれ」と言うところだったそうです。
その点を指摘すると、Zさんは素直に謝罪したので
引き続き商談を進めたのですが、納得できない第一弾プランを提出してきた
設計士のみ変更してもらったそうです。

この出来事でAさんの几帳面で細かい?性格を読みとったのか、
以降は、夜中にメールしても、必ず30分以内に返信が来ます。
メールが転送するように設定されているらしく、携帯から返信されてくるのです。
また、あまりべらべら喋らず、Aさんが知りたいことだけを短く説明してくれます。
このような対応から、じきに最初の印象は払拭されました。
言葉づかいは3人の中で一番フランクですが、好印象と言ってよいでしょう。
このZさん、昨年は12棟契約し、全国で2位になったそうです。

  ★素早い対応、短い説明


■ Aさんが契約したのは・・・

各社値引き率には差があったものの、予め予算を伝えてあったので、
見積額は3社とも30万円以内の差におさまったそうです。
いくら値引いたかはここでは触れませんが、けっこうな額でした。
大きな値引き額は、この業界の特性でもあります。

各社の比較をわかりやすくするために、簡潔な表にしてみましょう。



このように、各社デッドヒートの様相を呈していた様です。
そこでAさんが契約したのは・・・・・


なんとZ社のZさんでした。
理由は3つあります。


1.一番自分の立場に立ってくれた(=過度に売り込まない)
  Xさんは言葉巧みですが、自社の建てる家は完璧、
  という姿勢を強調しすぎました。
  完璧な家なんてなかなかないはずなので、なんだかウソくさく感じたそうです。
  また、Yさんはメールで質問したことに明確に応えてくれませんでした。
  なかなか説明しにくいテーマではあったようですが、
  Aさんが「次回説明ください」と要望したことに触れなかった時点で、
  Y社はないな、と思ったそうです。
  それに反してZさんは、誇大説明をするわけでもなく、
  事実を事実のまま述べている、という印象です。
  それはAさんの立場に立って正確にありのまま伝えている、と感じたそうです。


2.人間性が伝わってきた
  家は請負契約してからが長いものです。
  仕様打ち合わせ~着工~竣工までざっと半年かかります。
  その間営業マンは、Aさんと、設計士やインテリアコーディネーター、
  現場監督らとのコミュニケーションの橋渡しになることも多いでしょう。
  そんな役割をしてもらう営業マンは、やはり信頼できる人でないといけません。
  Aさんによれば、一番ウソをつかなそうだったのが、Zさんだったそうです。
  それは、即応するスピードや素直に謝罪する姿勢などから感じた、
  Zさんの人間性が理由だとのことでした。


3.裏の無い価格提示の仕方
  3人とも違う価格の出し方をしてきたようです。
  Xさんは、1回値引き額を提示し、Aさんの反応を見てクロージング
  できないと見るや、他社の価格が出揃った後のタイミングで再度アポ。
  その席で更にガクンと下げたようです。

  Yさんは、悲壮な表情で「特別価格」であることを再三強調し、
  見積を提示しました。
  実際特別価格だったのでしょうが、特別だと繰り返す割りに
  仕様は一番安っぽかったそうです。
  プランが良いのだから、あと100万高くても仕様を充実させてほしかった、
  とAさんは言っていました。

  Zさんはきっぱりはっきりこう言ったそうです。
   「駆け引きではなく、1発勝負でこの価格です。
   精いっぱいの金額なので、これ以上値引きはできません。
    もしこの金額で難しいということなら、残念ですが私も諦めます」
  したたかなAさんは、仕様のグレードアップなどで、
  Zさんから実質値引きの確約を得ますが、それは数日後の話です。

  Aさんによれば、一番気持ちよかったのは、Zさんだったそうです。
  それは一番信用できる、ということにもつながったようですね。



これは個人営業でかつ支払額が大きいという特性を持つ、
注文住宅営業のケースです。
だからそのまま真似しても、他業界に適用できるとは限りません。
しかし、AさんがZさんを選んだ理由をよく見直して、
自分のお客さんの心理状態を想像してみてください。
そこに何かの発見があれば、必ず参考になると思いますよ。




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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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