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営業革新の急所

◆第15号◆ 【印象に残った二人の営業マン】 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2012年 06月 11日

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こんにちは。ジェイックの林です。
いつも、ありがとうございます。


■さて、今回は「印象に残った二人の営業マン」というテーマです。

前回予告したテーマとは、微妙に表現が変わっているのはご容赦ください(笑)。

私のような仕事をしていると、当たり前ですがたくさんの営業マンに出会います。
(毎回このメルマガを購読いただいている方にはくどいのですが、
 私は営業コンサルタントです)
今年に入ってからでも、ざっと300名くらいの営業マンに会っているんです。

そして時々彼らの中には、ハッとさせられるような営業マンがいるんです。

今回は、そんな中から、二人の営業マンを選んで書きたいと思います。
もちろん、二人とも良い例ですよ。
あなたも、きっと何かを感じてくださるはずです。

■工業用製品・機器の製造販売業の23歳営業マンA君

A君に会ったのは、9月の「若手営業・基礎の基礎」というセミナーでした。
このセミナーは、様々な業種・業界から「若手営業マン」にご参加いただき、
講義と演習を通じて、営業の基礎を身につけていただくものです。
もちろん、私が講師を務めました。

A君は、このセミナーに参加していたのです。

私は、休憩時間中に、よく参加者に話しかけます。
彼らから、講義の受け取り方や営業展開の特性などを聞きだして、
セミナーの内容をその場で微修正したいからです。

そんなワケで、A君にも話しかけました。
すると、彼の胸ポケットに、今流行の
デジタルボイスレコーダーが入っているのが見えました。

これはICレコーダーとも呼ばれ、オーディオテープではなく
ICメモリーに録音できる、というスグレモノです。
この機械は、ペン型で、小さくて持ち運びが楽なのに、
数十時間録音が可能です。

どうもA君は、私のセミナーを録音している様子でした。

実はセミナーの録音は、基本的にお断りしています。
ソフト産業である我々は、例えばウインドウズXPを2台以上のPCに
インストールするのと同じ意味で、ご遠慮いただいているのです。

でも私は、A君が、本気で営業の勉強をしたいから録音している
ことを感じ取りました。
セミナー中の質問や、目の光などで、そういったことは伝わってくるものです。
一言で言えば、極めて意欲的なのです。

実は人間は、一度聞いたことでも、その96%は忘れてしまう動物です。
でも、直後に復習をすると、この忘れてしまう割合がぐっと少なくなるそうです。
そこで、「ホントは録音禁止なんだけど、いいよいいよ。
その代わりあとで必ず復習しなさい」と伝えておきました。
注)これは例外中の例外です。特に、他の講師の人は絶対嫌がるので、
  もし弊社のセミナーに参加される方は、その点よろしくお願いいたします。

休憩が終わり、セミナー中にふと思いついて、彼に質問しました。

「Aさん、そのICレコーダーは、ひょっとして実際の自分の商談も
 録音してるんじゃないの?」

応えは、イエス、でした。
A君は、営業の現場でもこのレコーダーを使って、自分の声を録音し、
帰りの移動中に再生して反省する、ということの繰り返しの様です。

これはなかなかできることではありません。
自分の声を聞くのは、嫌がる人がほとんどでしょう。
そういう方法が有効だろうな、とは、多くの人が気付くのですが、
実際に行動する人は“まれ”です。

私も研修では、似たような方法(録画や録音)を取り入れていますが、
それは、99%の営業マンが自分でやらないからです。

ちなみに彼は、「トップセールスマンを目指しています」と言っていました。
A君は、入社半年の新卒営業マンです。
私も、A君ならきっとトップセールスになれる、と思います。

あなたは、どう思われますか?

■インターンシップの学生営業マンB君(22歳)

次に、教育産業で働いているB君の例をご紹介します。

実はB君は、わが社のアルバイトです。
来年春に入社予定の、まだ現役学生の若者です。

私どもでは、インターンシップと言って、入社前の新卒学生に
営業のアルバイトをしてもらっています。
彼らが行うのは、飛び込み訪問です。
でも、学生の彼らが、そう簡単に成果を出せるわけありません。
だからこれは、彼らへの教育を主な目的にした制度なのです。

当然ながら、B君は、訪問する先する先、断られます。
また、時には怒鳴られ、嫌味を言われるという、壁にぶち当たっています。
まぁ、飛込みをやっている営業マンにとっては当たり前ですね。

そんなある大雨の日、大きな声で、「失礼いたします!!!」と
ある会社に飛び込んだそうです。

以下は、そのときのB君のレポートをそのままコピーします。
このレポートは、社内報告用ではなく、彼自身が上司の指示で
自分の営業ツールにするために作成したものです。
少し長いのですが、この方が臨場感が伝わると思うので、掲載してみます。

・・・・B君のレポート(抜粋)・・・・・

「少々お待ちください」と言われ、出てきたのはなんと営業部の課長代理様
でした(やったあ!)。名刺交換をさせていただき、「うちも営業に力を入
れていてね。おかげさまで伸びてるよ」と言われました。そういう会社なの
で、「飛び込み営業をしている人を見ると、昔の自分を思い出す」とおっしゃ
るのです。

そして、「君は何年目なの?」と聞かれました。「4月1日に入社予定の学
生です」と言ったところ、感心され「中でも見ていくか?」と言われたので
遠慮なく「はい!」と答えました。中の雰囲気は、その会社の売上を現して
いました。活気あふれる社内は、ハチマキをつけた営業マンであふれ返って
いました。

壁には「○○様お買い上げありがとうございました」という受注の紙が張ら
れています。課長代理様が私を皆様に紹介してくれました。「みんな!この
B君な。現在、社員教育の会社で内定もらって、まだ入社前だけど、即戦
力になるために働いてるんだって!!」すると、一番奥の役職の高そうな方
が、「君ここで、会社説明してみな!」と言われました。私は、「はい!」
と大きな声で説明を始めました。それが終わった後「君は元気がいいね!」
「じゃあ歌でも歌ってもらおうかな!!」と、言われました。

私は、大きな声で歌いました。曲はなぜか「アートネイチャーのCMの:男は
狼~」という歌でした。するとその方は、「気に入った、君のところ、社員
教育やってるんだって!人事部長を紹介してやるよ。俺の名刺も欲しいかい
?」と言われました。もちろん私は「欲しいです!」と言いました。そして、
名刺と一緒に「やるよ」と言って缶コーヒーまでいただきました。この方は
営業部の部長様(やったあ!)だったのです。私は、この人生で一番おいし
かったコーヒーの味を二度と忘れません。

「人事部長は今、面接中だから、しばらくここに座りな!」と言われ「うち は、
違う教育会社を使っていて、そのパイプは太いよ!崩すのは大変だけど、
がんばれよ!」と励ましの言葉まで頂きました。そして、別の階に通されま
した。しばらく待った後に、人事部長様がご多忙ということで、人事部の課
長様と名刺交換をさせていただきました。

私は雨の中濡れるのも気にせず、早足で会社に戻りました。そして今までお
世話になった上司や、先輩に真っ先に報告しました。別に受注が取れたわけ
ではないのですが、みんなとても喜んでくれました。目頭が熱くなりました
が、なんとか我慢しました。(続く)

・・・・・・・・・・・・・

B君は、朴訥な印象のする22歳です。
私が学生のときなんて、怖くて飛び込みできなかった様に思えます。
学生がほぼ毎日飛び込みをするだけでも大したものなのに、
彼は成功の秘訣を自然に会得している様に思えます。
それは、

 ●一生懸命さ・ひたむきさ・熱心さ
 ●お客様への感謝の気持ち
 ●飾らない素直さ、元気さ
 ●泣いてしまうほど喜ぶ気持ち

などですが、言葉にすると当たり前になってしまうのが、もどかしいものです。

とにかく、私にとってA君は新鮮だったのです。
営業マンとしての私自身も忘れていたものだし、
年間300人の営業マンに会っても、なかなか感じ取れない部分でもあるからです。

■多くの営業マンは、経験を積むことで、
 逆に何かを忘れているのではないかと思えます。

今日ご紹介した二人の営業マンは、まだまだこれからの若手です。
でも、若い彼らから、教えられるものもたくさんあります。
実は、経験を積んだ営業マンでも、多くの人がまともな会社案内さえできません。
また、私の合格基準を超えるプレゼンができる人は、10%に満たないと思います。
残りの90%の人たちは、近々、A君やB君に追い越されることでしょう。


そうですね、追い越されるのは・・・・・来年あたりでしょうか(笑)

追伸:まだ紹介したい営業マンや営業管理職がいるのですが、
    紙面の都合で別の機会に譲ります。
    いつになるかは約束できませんが、ご期待ください。



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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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