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◆第31号◆【行動分析学を参考にした部下への関わり方:その3】 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2014年09月12日


このシリーズの最終回は、会話調で進みます。


 


 


 


では、登場人物を紹介しますね。


 


X部長:勉強家の営業部長。


最近行動分析学を知り、部下指導に生かせないか考えている。


 


Y課長:元トップセールスだが、部下指導はあまり得意ではない。


 


Z君 :人並みの営業マンで、今のところ成績に目立つところはない。


良いものを持っているがまだ開花していない。


 


■Z君育成ミーティング


 


X部長:さて、実はZ君の件だがね・・・


 


Y課長:はい・・・持ってるモノは決して悪く無いのですが、


意欲が高いとは言えないので、成績もパッとしないですね。


 


X部長:そうだよねぇ。


普段、Y課長はZ君に対してどういう指導をしているんだね?


 


Y課長:はい。日報でその日訪問した顧客について状況を確認して、


できるだけ次の作戦を指示しています。


なかなかその後のチェックはできないのですが・・・。


それに、ポカミスも多く、見つけたときは怒鳴り飛ばしてますよ。


元気がなさそうなときは、飲みに連れて行ってますし・・・。


 


X部長:そうかぁ・・・(考え込む)


 


Y課長:・・・あの、何か?


 


X部長:実はね、最近「行動分析学」という本を勉強したんだよ。


その本では、君が言った事は、


Z君のような人を動機付けたり行動を改善する効果はない


ということになるんだよ。


 


Y課長:(けげんな顔で)行動分析学ですか?


 


X部長:そうだよ。つまりね・・・


(行動分析学について簡単に説明)


 


Y課長:なるほど。


つまり、行動に関わるのではなく、行動の前後の環境を変えるよう


働きかけるということですね。


でも営業マンは、成績をあげた結果として賞与額が上がりますよ。


これって、行動後の環境による動機付けなんじゃないですか?


 


X部長:確かに当社には、実力主義の処遇制度があるよね。


もちろんそれは必要だけど、それだけじゃダメなんだよ。


 


Y課長:どういうことですか?


 


X部長:人の動機付けや行動改善には、行動直後の環境が重要なんだ。


賞与が出るのは半年間の営業活動の結果だろ。


昇進昇格は更に時間がかかる。


 


 


■よくある上司のカン違い


 


Y課長:じゃあ、営業マンが契約を取って帰ってくれば「良くやったな!」


と声をかけますし、成績不振の営業マンは叱咤しますよ。


これって、Z君にとっては「直後の環境変化」じゃないんですか?


 


X部長:う~ん、違うんだな。


行動直後とは、例えば目の前のお客さんの反応とかのことだよ。


営業活動で失敗を実感したり、お客さんに嫌われた場合かな。


だから、いくら賞与をたくさんもらいたくても弱化の原理が働いて


どんどん意欲を失ってしまいがちになるんだ。


 


それから、Y課長が「よく受注したな!」と褒めるときは、


必ずしもZ君の行動が良かったとは言えないだろう?


つまり、Z君は今までと同じような工夫しかしてないのに、


たまたまお客さんが買ってくれる場合だってあるよね。


その場合は、Y課長がいくら褒めても、


動機付けにも行動の改善にもなりにくいんだよ。


 


Y課長:・・・


 


X部長:ところで、Z君の問題はどういったことにあると思う?


 


Y課長:そうですね・・・。まず段取りが不足していますね。


Z君は次の日の準備が大雑把で、


「このくらいでいいや」で済ませているように見えます。


 


X部長:そうなのか。それで君はどうやって指導しているんだね?


 


Y課長:準備の仕方は、一度懇切丁寧に教えてやったんですが、


今は元に戻ってしまってるようです。


また叱り飛ばしてもいいんですが、


Z君だけにかまってもいられないし・・・。


つまり、あいつは根性も意欲もないということでしょう。


 


X部長:そうかぁ、それは腹も立つよなぁ。


でもさ、それは個人攻撃の罠だよ(※第29号参照)。


 


 


■X部長の指示


 


Y課長:(不満そうに)じゃぁいったいどうすれば良いというんですか?


 


X部長:そう食ってかかるなよ(苦笑)。


つまりね、新しいABCを追加するんだよ。(※第30号参照)


 


Y課長:新しいABC?


 


X部長:Z君の成績が振るわない原因のひとつに準備不足があるのなら、


ただ叱るのではなく、いつまでに何をするのか約束させるんだ。


それも個人攻撃の罠に陥らないように、理性的に接しながらね。


 


Y課長:小学生に教えるみたいですね。


それよりももっと優秀な人材を採用した方が、


早いような気がしますが。


 


X部長:いや、当社のような規模や業界での採用は、


優秀な人材が引きもきらない、ということはありえんよ。


確かにZ君のような社員は、教える手間がかかるかもしれん。


でも、それがY課長の重要な仕事だということだよ。


 


Y課長:・・・・それはそのとおりですね。申し訳ありません。


 


X部長:じゃぁ、Z君がやるべき準備とはどんなことがあるのかね?


 


Y課長:はい。まず、常に具体的な作戦を考える、ということです。


お客さん毎に、どういう情報を収集し、どういう手順で説明し、


どういう資料を渡すかといったことを考えておくのです。


それから飛び込み訪問も、今までのやり方の悪い点を考えて、


常にトークや態度やツールを改良しなければいけません。


こういったことの基本は、既に営業研修で学んでいるはずです。


 


X部長:そうか。じゃぁ、まずその準備についてこうしたらどうだろう?


まず、毎日どんな準備をどんなレベルまで行うか、


ということをY課長がZ君と約束する(A:先行条件)。


次に、約束どおり、彼が毎日準備をする(B:行動)。


そして、その準備した内容をY課長が確かめるんだ。


当然、十分に準備できていれば褒め(C:結果)、


準備が不十分だったら、自信を持って叱ればいいよ(C:結果)


 


Y課長:なるほど。それだったら、どの行動に対して


私が褒めたり叱ったりしているか、明確ですよね。


それに、いくらでもABCのバリエーションはできそうです。


 


X部長:そうだね。


AとCを変えることで、Bを変えるということだよ。


十分に準備したり、社内で訓練・検討すれば、


Z君だってお客さんから喜ばれるさ。


つまり、


 


A:十分に準備してから


B:良い商談をすれば


C:お客様に喜ばれる


 


ということになるから、強化の原理が働くしね。


 


Y課長:(頷きながら)ちょっと面倒ですが、


そのくらいしないと他人は変えられない、ということですね。


 


X部長:そうそう。


簡単に他人が変えられるワケ無いのに、


部下がなかなか成長しないと簡単に見放したり、


イライラしたりするのは、上司の思い上がりかもしれないね。


・・・・おっと、今のは僕の事を言ったんだよ(笑)。


 


 


 



 


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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


 


 


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