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- ◆第72号◆「クビになった転職営業マンAさん~最終回~」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~
◆第72号◆「クビになった転職営業マンAさん~最終回~」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~
2015年06月26日
こんにちは。
第72号の営業革新の急所です。
不動産業のAさんの話も今回が最後です。
簡単に振り返ると・・・
元経理マンのAさんは、不動産業に営業マンとして転職したものの、
試用期間に結果を出すことができず、解雇されてしまいます。
しかし、再就職ができそうもなかったAさんは、
その不動産会社の社長に土下座をして、なんとか再雇用してもらいました。
でも今回も3ヶ月間で結果を出さないと、また解雇されてしまいます。
再雇用された直後、Aさんは私の営業研修に参加しました。
1チーム目の研修に参加したAさんは、社長に罵倒されてしまいますが、
もっと商談を上達させるために第2チームの研修にも参加しました。
■ 私がAさんに求める商談とは
詳しい説明は省きますが、私が要求する商談になるためには、
主に以下のような点について改善が見られることが必要です。
▼特に商談初期において、お客様の警戒心を和らげること
▼“売らんかな”ではなく、お客様の立場に立って関わっていくこと
▼営業マンが商談の主導権を握り、意図する場所にお客様を導くこと
▼詰問調にならないように質問し、かつ必要な情報を収集すること
▼ニーズに合致する形で、信憑性と具体性を伴ってプレゼンすること
それぞれを実現する具体的なテクニックがあり、
そのための商談手法をAさんには伝えてありました。
また、商談を行う状況設定はあらかじめ3種類に絞られているので、
本人がその気になりさえすれば、
ごく短期間に身につけることが可能なはずなのです。
トップセールスは、必ず見事な商談を行っています。
逆に売れないセールスは、商談の重要なポイントを押さえてないものです。
だからまずは3種類の状況下で、押さえるべきポイントをきちんと踏まえた上で、
効果的で正しい商談の進め方を獲得させたいのです。
■ Aさん、最後のチャンス
「やっぱりダメか・・・」
商談のロールプレイングをやらせてみると、私は内心つぶやきました。
Aさんは自宅で2時まで練習したと言っていましたが、
若干は良くなっているものの、目を見張るほどではありません。
当然お客様の心を動かすような商談になっていないのです。
彼にとって都合3日目の研修が終わると、もう一度彼と話をしました。
「研修でもアドバイスしたとおり、少しよくなってはいるけど、まだまだ
ですね」
『はい・・・』
「もう一度言いますが、この3種類のパターンだったら、一晩でもできる
はずですよ。だって、共通する点も半分以上あるんですから」
『そうですね・・・。どうも夕べは十分練習できなくて・・・』
「だったらAさん、もう一度約束してください。今夜こそ徹底的にやると」
『・・・はい』
そこで、私がAさんと約束したのはこういうことです。
▽これから神奈川の自宅まで帰る2時間の間、風呂に入るときも、夕食を
食べるときも、すべての時間を商談の改善に使うこと
▽研修テキストやメモを見直し、注意された点を踏まえ、考察すること、
頭の中でロープレを繰り返すこと
▽奥さんに協力をしてもらい、奥さんにお客さん役になってもらってとに
かく徹底して練習すること
ただこれだけ。
猶予は一晩だけです。
■ いよいよ最終日
研修の最終日です。
もうAさんに、練習をしたかどうか確かめる必要もありません。
9時に開始の挨拶をして、研修開始。
私はAさんを最初に指名しました。
Aさんの商談がはじまり、そして終わりました。
・・・・
本当に驚きました。
メルマガのために大げさに表現しているわけではありません。
今思い出すと笑ってしまうのですが、厳しい言葉をかけていた社長に
コメントを求めたら、ホントに絶句していたのです。
営業部長も、「いや~・・・何があったんだ?」と口を開けていました。
それもそのはず、まぁまぁ良くなっていた、というレベルどころはなく、
既に述べた▼がすべて見事なほど達成されていたのです。
その後、他の営業マンと交代で商談を発表するAさんでしたが、
すべてのパターンで非常に高いレベルを見せてくれました。
休憩時間にAさんに聞いたところによると、
その日は奥さんと一緒に一睡もしていなかったそうです。
奥さんがお客さん役になってくれて、朝までずっとロープレの
相手をしながらアドバイスをしてくれたとのことでした。
素晴らしい奥さんではないですか。
■ ・・・そしてその後のAさん
とはいえ、ロープレはロープレ。
実際のお客様に対して通用するかどうか、それが大切ですよね。
8月の研修が終わって、9月も半ばを過ぎた頃でした。
件の営業部長さんから電話がかかってきました。
そのまま表現するとこんな風になります。
「あ、○○部長、ご無沙汰しています。^^」
『いえ、こちらこそ・・。それより先生、Aが、Aがぁ~っ!』
「え?どうしたんですか?(不安)」
『たった今、2棟、2棟決めました~~~!』
その後Aさん本人と話しましたが、照れながら喜んでいたのを覚えています。
建売住宅を2棟契約するのは、不動産業界の営業マンとしては
決して珍しいことではありません。
トップセールスは、4棟5棟契約をいただくこともあります。
でも、入社してからずっと営業マンとしての適正に疑問符がついていて、
かつ周囲からも期待されていなかったAさんがはじめて出した実績としては、
周囲を驚かせるに十分だった様です。
その年の12月だったでしょうか、社長さんとお話ししたところ、
その後のAさんはトップクラスではないにしろ、十分売上が読める営業マンに
なりましたよ、とおっしゃっていました。
商談って、改善するのはそう難しくないんですよ。
そう、本人次第なんです。
了
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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)
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