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中小企業の人手不足の現状と原因|乗り越えるための対策と事例を紹介

公開日:2021年03月16日

更新日:2021年03月16日

中小企業の人手不足が深刻化しています。採用難の状況に頭を抱えている方も多いでしょう。今回は、中小企業庁のデータをもとに中小企業の人手不足の現状や原因を解説します。解決のポイントや各社の取り組み事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

データに見る中小企業の人手不足の現状

日本は依然として深刻な人手不足に陥っています。はじめに、調査データをもとに中小企業の人手不足の現状を見ていきましょう。

深刻化が続く中小企業の人手不足

中小企業庁が公表する「中小企業景況調査(2020年10~12月期)」には、従業員過不足数DIの推移が示されています。従業員過不足数DIとは、人材の過不足状況を示す数値です。四半期ベースの前期比較で、人材過剰(好転)と回答した企業の割合(%)から、人手不足(悪化)と回答した企業の割合を引いて算出されます。

推移を見ると、2013年にすべての業種でマイナス化、つまり人手不足の状況に陥りました。それ以降も不足状況は強まり続け、2018年には過去最低となる▼23.1ポイントを記録しています。

2020年に入ると新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、従業員過不足数DIは上昇しました。ただ、この上昇は企業の事業停滞や経営状況の悪化によって生じた人材の過剰化と考えられます。企業にとって手放しに安心できる材料ではありません。

今後は、少子化の影響による若手の不足もさらに深刻になっていくと見込まれています。コロナ禍を経て、企業のビジネス環境も労働者の働き方・価値観も大きく変化しました。人材確保や事業存続に向け、時代の流れに合った対策の必要性が高まっているようです。

人手不足による倒産も増加

企業が人手不足に陥った場合の影響としては、以下のような点が挙げられます。

  • 人材が育たない(育成時間や指導人材の不足)
  • 売上機会の損失
  • 残業時間の増大(法規制で制限あり)
  • 納期遅れなどのトラブル
  • 外注増加などに伴う利益圧迫

転職が一般化し、人材はより良い環境があれば、比較的簡単に離職していきます。組織に離職者が出ると、残った人材の業務負担が増すでしょう。採用難が続く昨今において、人材確保は簡単ではありません。従業員の負担が大きくなるほど、残った人材も辞めてしまう可能性も出てくるのです。

このような状況が続けば、倒産という最悪の事態もあり得ます。実際に人手不足による経営状況の悪化を原因とする倒産は、2013年以降増加傾向にあるようです。

中小企業の人手不足が深刻化している原因

中小企業の人手不足が深刻化している原因

中小企業の人手不足の状況は、大企業の状況よりも深刻です。ここで、中小企業が人手不足に陥ってしまう原因を解説します。

若手人材の不足

日本の採用市場は、少子化の影響を大きく受けています。2020年時点における20~30代の人口は、40~50代の8割に満たない数値です。必然的に企業の将来を担ってほしい若手人材の企業間の争奪は激しくなるでしょう。

経営基盤の安定性や待遇などの面で、有名大企業に劣る中小企業は勤務先として求職者に選ばれにくい状況があるのです。

離職の発生

企業の終身雇用が崩壊し、労働者の働き方も多様化しています。このような変化が労働者の働く価値観も変化させました。転職、つまり、勤めている会社を離職することの心理的ハードルはかなり低くなったのです。

インターネットで検索すれば、より良い条件や働き方のできるところを見つけやすい環境があります。企業にとっては頼りになる生産性の高い熟練人材を育てにくい雇用環境と言えるでしょう。

採用ミスマッチの発生

企業が採用を実施する最終的な目的は、採用した人材に自社の価値創造に貢献してもらうことではないでしょうか。しかし、適さない人材を採用すると、この重要な目的が果たせません。

人材が活躍できなくても人件費は発生します。早期離職となれば1から採用活動を延々と続けることになるでしょう。採用担当の人員が十分でなければ、時間やスキルの不足によって再びミスマッチが起こる可能性もあります。

このようなサイクルがあると、現場のマンパワーはいつまで経っても不足の状況から抜け出せないのです。

企業の事業拡大

企業で人手不足が起こる原因は、人材の離職だけではありません。企業が新たな事業を展開する場合も人手不足が起こりやすくなっています。

その事業に求められるスキルを持つ人材が必要になります。そもそも組織の従業員数を増やす必要性が発生するはずです。採用難の時代、同じく他社も求めると思われるニーズの高い有能な人材を確保するのは簡単ではないでしょう。

中小企業が人手不足を解決するためのポイント

中小企業が人手不足を解決するためのポイント

中小企業庁は令和2年3月、「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」の改訂版を公表しました。このガイドラインを参考に、中小企業が人手不足を解決するためのポイントの要点を簡潔に解説します。

経営課題の見直し/解決可能な方針を策定する

人手不足というと「人」に焦点をあてがちですが、企業人事と経営/事業が密接に関わり合う要素です。経営・事業規模に応じて必要人員数は変わり、展開する事業内容に応じて人材のスキルや特質が異なります。

自社に必要な人材を採用するには経営の将来像について一度、原点に立ち戻ってみることが大切です。経営理念や事業戦略など自社の基盤を見直しましょう。それにより、自社が本来解決すべき経営課題が見えてくるはずです。

それは業務や体制に潜んでいるムダ・ムリ・ムラかもしれません。従来の慣習から脱出できない固定観念で実施している取り組みもよくあります。それらまで入念に見直したうえで経営課題を解決する、本当に必要な採用を進めていきましょう。

求める人物像を明確にする

採用活動では、自社が求める人物像、人材が担う業務内容を明確にしたうえで具体的な求人条件を設定します。条件が高度なほど対象となる人材の幅が狭くなります。

「~でなければならない」の枠を緩めることも検討してみましょう。フルタイムの条件を時短勤務可能としたり、居住地の枠を地方に広げてみたりするのも有効です。幅広い層に向けた求人が出せるため、隠れた優秀人材の確保にもつながりやすくなります。

採用基準や手法を明確にする

上記の求める人物像も含まれますが、どのような人材を採用するかは明確に決めておきましょう。フルタイムやパートなどの勤務条件から、経験者か未経験者OKかという人材スペックまで細かく決めておきましょう。

必要な適性や行動特性については、「〇〇の場面で〇〇できる人」「〇〇の場合に〇〇と考える人」などのように落とし込んでおくと面接でも評価しやすくなります。

採用市場ではさまざまな手法や手段が活用されています。コスト面も気になるところですが、求める人物像(ターゲット層)と自社の体制やスキルにフィットした手法を選択することが重要です。

あらゆる方法がありますが、手を広げ過ぎると対応が追いつかず、活用コストだけがかさむという状況も少なくありません。また、採用活動において長年変えていない古いやり方があるなら、一度効果を出せているか見直したほうがよいでしょう。

魅力ある求人情報の発信

中小企業である自社と大企業を比較して、会社を過小評価してしまう方もいます。どんなに小さい会社にも、強みや魅力はあるものです。実際、大企業より中小企業で働くことを望む人材も少なくありません。

ぜひ、自社分析を入念に行ってみてください。ターゲット層の価値観や趣向と自社の特徴との共通点を探り、求人案内で前面に打ち出します。

魅力とは給与や制度の数だけではないはずです。例えば、働く上で起こりがちな不安を払拭するような要素も有効でしょう。あえて、経営課題をさらすことが人材の入社意欲を喚起することもあります。訴求ポイントがターゲット層によって変わることを忘れないようにしましょう。

定着に向けて充実したフォローアップを実施

採用は人材が入社したら完了というわけにはいきません。入社直後の新人は、慣れない環境で不安や負担の大きい日々を過ごします。適切なフォローをしないと早期離職の確率が高まってしまうでしょう。新人が無事に定着してくれて初めて採用成功といえるのです。

内定から入社までの間に適度にコミュニケーションを取り、不安や疑問を取り除くための働きかけをしましょう。入社後は、人材が働く現場のフォローや教育の体制をしっかり整えておくことが大事です。

また、新人・ベテラン社員を問わず、働き続けやすい職場環境づくりにも努めましょう。取得しやすい休暇制度、各種手当や支援制度、納得のいく人事評価制度など整備できる要素は多様にあります。

中小企業の人手不足の対応事例

では、人手不足の解消に向けた企業の取り組みの事例をご紹介します。

事例1 未経験者にも枠を広げ研修と教育で徹底カバー

問題と課題

  • 専門的な技術を要するため経験者を募集するが応募がない状況
  • 受注が増加する中、人員体制がなかなか整わない問題があった

取り組み内容

  • 未経験者も求人枠に含めたところ中途採用が増え始める
  • 未経験者でも入社後研修があるから大丈夫という旨を徹底訴求
  • 丁寧な業務研修と社会人教育を実施
  • 数ヶ月にわたる座学研修と有資格者同行で実務習得をサポート
  • 外部講習の受講や国家資格の取得支援などで人材育成を強化

効果

  • 未経験者でも根気強いサポートによって資格試験に合格
  • 人材は自信とやりがいを得て、技術者として定着に成功

事例2 大企業の副業人材活用でEC事業や海外事業が成長

問題と課題

  • EC事業や海外事業の戦略策定や仕組み構築可能な人材が不足
  • 採用活動も思うように進まず経営者に負担が集中していた

取り組み内容

  • 副業マッチングサイトを介して副業人材の活用
  • 業務を具体的に提示した募集を実施
  • 連絡手段はチャットツール、会議はオンラインで実施
  • 数か月に一回は来社してもらい社内とのコミュニケーションを維持

効果

  • Webマーケティング・EC分野の戦略が進み、売上120%達成
  • 経験者の有効なアドバイスで迅速な経営判断が可能になった
  • 経営者の負担が軽減された
  • 高度人材との協業により自社社員のモチベーションが向上

おわりに

中小企業でも工夫次第で、必要な人材を確保することは可能です。しかし、何も手を打たなければ、人手不足は今後も変わらず続いていくでしょう。自社と求める人材と時代に合う対策を見つけ出すことが大切です。課題は何か、何を変えるべきかは企業によって異なります。

自社の将来ビジョンや理念などの基盤を見直し、採用戦略や計画、具体的な活動内容に落とし込んでみてください。きっと改善のポイントが浮かび上がってくるでしょう。

JAICでは、魅力的な求人情報を発信するためのアドバイスも行っています。採用業務の効率化のためにもぜひ一度、ご相談ください。

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