新卒採用のメリットとは?新卒社員が組織にもたらす活性効果
公開日:2021年02月01日
更新日:2022年02月09日
日本企業で伝統的に行われている新卒採用には、人材補充による労働力確保の他、次世代リーダーの育成や技術継承などのメリットがあります。今回は、新卒社員が組織にもたらす活性効果についてご紹介します。
新卒採用を行うメリットとは
新卒採用は、より多くの就活生を集めるために宣伝費用なども含めてコストがかかりますが、それでも多くの企業が新卒採用を続ける理由の1つが、労働力確保です。
定年退職や自己都合退職で辞める社員がいる中、すべての欠員を中途採用などの個別採用で対応することは非効率です。新卒一括採用を行うことにより、一定数の人材確保や入社手続きや教育などの効率化が図ることができます。
新卒採用による組織の活性化
新卒採用は労働力確保だけでなく、組織の活性化につながります。主な効果として、以下の4点を挙げることができます。
【効果1】技能・ノウハウや組織文化の伝承
ベテラン社員が持つ技能やノウハウは、企業にとってかけがえのない財産です。しかし、ベテラン社員が定年を迎えれば、会社が保有する技能やノウハウは失われてしまいます。
組織の中でこれまで蓄積された技能やノウハウ、さらには組織文化を若くて吸収力がある新卒社員に伝えることにより、企業は組織としての継続性を保ちながら、事業を発展させることができます。
【効果2】既存社員の成長促進
新しい社員が入って来ない場合、既存社員はこれまでと同じポジションで、同じような業務に従事します。そのため、社員の大幅な成長は見込めません。しかし、現在の仕事を新卒社員に引き継ぐことにより、先輩社員は新たな業務を経験する機会に恵まれます。また、従事してきた業務を改めて振り返り、業務の進め方を後輩社員に伝える過程で、新たな発見や気づきを得られます。
【効果3】職場の一体感醸成やコミュニケーション活性化
新卒社員を受け入れるときは、職場内で教育担当者や育成スケジュールなどの育成方針を決定します。その結果、職場全体で新人の育成やサポートをしようという意識が醸成され、一体感が生まれます。コミュニケーションの頻度も増え、職場の雰囲気が明るくなるでしょう。新卒社員は、バラバラな職場を1つにまとめる求心力となるのです。
【効果4】組織の硬直化防止と社員のモチベーション向上
新卒社員のときは違和感を覚えていたことが、長期間会社で過ごすうちに気にならなくなることもあるでしょう。社員は同じ組織に長期間所属することにより、どうしても思考や行動が固定化されがちです。業務に改善すべき点があるにもかかわらず、気づかずに見逃してしまうケースも少なくありません。
しかし、新卒社員の質問や新しいアイデアに触れることによって、先輩社員はこれまでと違った視点で業務を見ることができ、組織の硬直化を防ぎます。また、特に新卒社員と年が近い社員には、「負けられない」というモチベーションにもなるでしょう。
【効果5】次世代リーダーの育成
企業の持続的な成長のためには、次世代リーダーの育成が欠かせません。まっさらな状態で入社する新卒社員は会社の風土になじみやすく、次世代リーダー候補としてふさわしいと言えます。次世代リーダー育成の際は、各部署をローテーションで回り、広い視野を身に付けさせるようにしましょう。
おわりに
業務経験のない新卒社員は、即戦力としての活躍は期待できません。また、先輩社員は本来の業務に加え、新卒社員のOJTなどに時間を取られます。しかし、新卒社員の存在は先輩社員の気づきや成長につながるなど、組織へプラスの影響をもたらすことは確かです。
組織が硬直していたり、会社の成長のスピードが鈍化していたりする場合、新卒採用による組織の活性化を図ってはいかがでしょうか。