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◆第37号◆「営業マンの生産性向上」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~
2014年10月24日
こんにちは。
私はB5ファイルの大きさのノートPCを使っています。
このPCをどこに行くにも持ち運び、
自宅でも会社でも移動中でも使い倒していました。
その私の愛用のパソコンが壊れました。
ハードディスクから、「カッチャン、カッチャン」と
情けない音がしはじめてからわずか1時間。
「ガチャン!ジー・・・ガチャッ」と言ったきり、
二度と起動しなくなってしまいました。
研修やセミナーなどで工夫を重ねて作ってきた大量のデータが、
わずか1.7kgのノート型パソコンに納まっていたのです。
今週はこのメルマガが発行される20日にセミナーと、
1泊2日の研修が入っているのに・・・。
そんな重要なデータをバックアップも取ってなかった私がバカなのです。
いや、ときどきバックアップをとっていたのですが、
そのうち面倒になってしまって
「全然壊れないからイイや」としばらく放っておいたのです。
皆さんも、貴重なデータは必ずバックアップを
こまめに取っておくようにしましょうね(泣)。
■営業マンの生産性を改善するために
営業マンは、一歩会社を出れば何をやっているかわかりません。
日報でその日一日の行動を報告させても、
「今日は12時から14時まで少年ジャンプを読んでいました」
と書く人はひとりもいないのです(笑)。
まぁこれは極端な例としても、
暗黙知に覆われている営業活動の生産性をあげるためには、
改善対象の活動を暗がりから表に引き出さないといけません。
そこで、どんな活動を表に引き出し、改善に取り掛かれば良いか、
ということが今回のテーマです。
■そもそも営業の生産性とは何か?
生産性は、OUTPUT/INPUTで表されます。
投入したモノに対して、獲得したモノが多ければ多いほど、
「生産性が高い」という言い方ができます。
このINPUTは「お金」でも「時間」でもいいのですが、
ここでは「訪問回数」をキーにして表してみましょう。
生産性 =OUTPUT/INPUT
=成果/総訪問回数
(「成果」を「受注件数」とし、式を分解すると・・・)
=キーマン面談回数/総訪問回数×受注件数/キーマン面談回数
(量) (質)
なぜ「訪問回数」や「面談回数」で生産性を表したか、というと、
これが営業マンの行動そのものだからです。
このあと述べるように、生産性向上に向け営業マンの行動改善を計る場合、
一番計測しやすい、即ち手軽に改善しやすいのが「回数」なのです。
■生産性をあげる視点
先の最後の式では、左右で着目するテーマが違います。
左側の「キーマン面談回数/総訪問回数」は、
“成果を出すための活動量”を増やすことを表しています。
そして、右側の「成果/面談回数」は、“面談品質”に着目しています。
以下それぞれを説明します。
▼式の左側:量の改善(稼働率)
一般的に「稼働率」というのは、一定期間においてある装置が
どの程度の割合で正常稼働しているかを示す数値のことです。
訪問しているけれども面談できてない、という場合、
「営業マンとして正常稼動していない」とみなす事もできます。
したがって、総訪問回数に占めるキーマン面談回数の割合を、
「稼働率」としましょう。
この「稼働率」という考え方を、営業活動に持ち込むことが必要です。
例えば、2人の営業マンが1000回飛び込み訪問をしたとします。
しかし、彼らのキーマン面談回数が、一方が10回でもう一方が20回とすると、
稼働率に倍の開きがあることになります。
或いは、あるルートセールスマンが既存顧客のキーマン面談の稼働率を、
月間60%から70%に引き上げる事には大きな価値があるはずです。
▼式の右側:質の改善
もう少し営業マンの行動改善をしやすいように、式を分解してみましょう。
受注件数/面談回数=見積もり件数/面談回数×受注件数/見積もり件数
A B
Aが多くBが少ない営業マンは、間違いなく見積もり営業をしています。
逆に、Aが少なくBが多い営業マンは、確実な営業をしている人でしょう。
その人の課題はもちろん、見積もり件数を増やすことにあります。
そのためには、面談の中身を検討する事で見積もり件数を増やすのか、
或いは、分母である面談回数を増やすのか、よく考えなければいけません。
尚、この式の要素は「見積もり件数」だけでなく、
「提案件数」「1時間以上商談件数」など、
営業課題に合わせ決定すると良いでしょう。
▼注意する事
訪問や面談の回数で生産性改善を計る場合、
面談回数と同時に、面談客数も併せて検討しなければなりません。
同じ100回面談でも、10社の顧客と30社の顧客に対したときでは、
意味が全く違ってくるからです。
また、重要度の高い顧客にどれだけ面談できているか、
という点を見る必要もあるでしょう。
■活動改善を計る上でのポイント
様々な対策を検討し、徹底させるとき、重要な事があります。
それは、改善度合いを正確に把握する、ということです。
例えば、見積もり営業から脱皮させる為に、
毎日上司がレビューしたり、社内で訓練したりするとしましょう。
でも、その効果が実際に現れているのか否かがわからないと、
次の打つ手を判断できません。
実際に売上があがるかどうかで判定できるじゃないか、
と言われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限らないのです。
見積もり営業は改善されたとしても、
他の何かがボトルネックになって、売上があがらないこともあるからです。
このように、正確な活動データ採取が活動改善には重要です。
だからこそ、なるべく簡単に採取できる活動データが良いのです。
訪問回数、面談回数、見積もり提出回数などは、どれも比較的簡単でしょ。
もちろん他にもたくさん考えられるデータはあります。
御社でもこういうデータ採取を検討されては如何でしょうか?
了
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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)
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