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◆第178号◆フロアコーティング業者3社の営業評価 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2017年07月14日

◆第178号◆ フロアコーティング業者3社の営業評価 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

こんにちは。
第178号の営業革新の急所です。

最近太り気味の林です。

え?今回までに目標-2kgだったはず・・・ですって?
そ、そんなこと書いたかなぁ・・・。

夏にはしっかり減量できていたんですけど、今は体が冬に備えているみたいです。
ま、食事が美味しい、ということは良いことですよね。^^;


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、現在私は、自宅の床をコーティングすることを計画しています。
室内で飼っている愛犬(ゴールデンレトリバー)がつるつる滑るので、
犬の膝や腰に悪影響があるのです。
これまでは滑り止めのシートを階段やフローリングに貼っていたのですが、
抜け毛は絡まるし、見た目あまりキレイじゃありません。
そこで、ネットで調べて数社から見積を取りました。

今回はこのフロアコーティングの営業会社3社の話をしてみましょう。


■ 電話してこないA社

1社目は、自宅を建てたビルダーからのDMに
三つ折りチラシが同封されていたA社です。
そもそもこのチラシを見て、フロアコーティングを検討しはじめたのです。

木曜日にA社に電話すると、担当者が不在とのこと。
明後日の土曜に折り返す、ということだったのですが、
当日になってもなしのつぶてでした。
仕方なく19時近くにこちらから電話すると、女性の営業担当者が
「すみません(汗)、お電話いただいてしまって・・・」とのことでした。

些細な約束も守ってくれない営業マンは信用できませんが、
電話で話してみたら、簡潔でわかりやすい説明をしてくれます。
自信を持った話し方なので、私もいくぶん信頼して説明を聞くことができました。
おおよその見積もりを尋ねると、25万円前後になりそうです。

最後には

  『図面を送ってくれれば正確に見積を出しますヨ』

とのことでしたが、『是非送ってください』という言い方じゃないので、
「あまり熱心じゃないのかな」という印象が残りました。

その時点では、確かにあとで図面を送るつもりではあったのですが・・・。



■ 応酬トークでしどろもどろのB社

2社目は、日曜日に見積もりに来たA社です。
ネットで問い合わせたのが木曜深夜なので、フットワークが軽く好印象ですね。

事前の確認電話の上、訪れたのは2名の営業マン。
「2名?・・・1名じゃないのか・・・」と内心思ったものの、
雰囲気は清潔感もあり誠実そうな若者です。

中にあがってもらい、施工予定の個所と間取り図面を見てもらいました。
こちらの質問に結論から応えてはくれないものの、わかりにくいほどではありません。
やがて一人が見積を作成している間に、もう一人が携帯型DVDプレイヤーで、
自社独自のコーティング技術についての解説映像を観せてくれました。

しばらくして出てきた見積は30万円を超えており、かなり高い印象です。
しかも1枚の見積書の紙は皺が目立っていて、
「すみません・・・そこら中、折れ曲がってて」とか謝ってました。(笑)

しかし、彼らの説明もDVDも、私の心が動くことは全くありませんでした。
なぜなら、私の第1のニーズは「愛犬の膝関節への負担を失くすこと」です。
要はコーティングの防滑性がメインなのです。

その点をヒアリングせず、
彼らは一貫して自己中心的なセールスをしていました。
例えば、私が全く検討していないフッ素コートとの比較(油性マジックが簡単に落ちる
実演)を見させられたり、コーティング施工会社で唯一第三者機関の品質評価を得て
いること、リフォーム専門雑誌にコーティング会社としてはじめて記事が
載ったことなどです。

彼らはおそらく、この独自技術のコーティングの良さを
徹底して教育されているのかもしれません。
開発者である社長から、他社コーティングとの差別化を徹底して訴求するよう、
指示されているのでしょう。

私の回答は、「他社からも見積が出てくるので、検討します」でした。
しかし内心「ここはないな」と考えていたのは、言うまでもありません。



■ メールと資料だけのC社

3社目は、やはり木曜深夜にネットで問い合わせたC社です。
すると、ヤマト運輸の当日お届けサービスで、日曜夜に資料が届きました。
営業マンからの連絡は、担当の営業から「資料と見積を送付した」と
書いたメールが送られてきただけです。

資料を開けてみると、以下のものが入っています。

(1) 名刺
(2) 挨拶状
(3) 資料送付状
(4) 見積書
(5) フロアコーティング以外のパンフ数種類
(6) 試験結果報告書
(7) 保証書サンプル
(8) 床コーティングのサンプル
(9) DVD
(10) フロアコーティングの解説冊子
(A4、55ページ、4色、コート紙の立派なもの)
(11) 顧客の声冊子(A4、160ページ)

けっこうな量でしょ。
この資料からは、以下の3点がインパクトを持って伝わってきました。


◆防滑性の解説と圧倒的実績

  B社に質問しても十分に提供してくれなかった情報です。
  (10)の冊子で防滑性の解説がされていて、
  かつその点に関する顧客の声(写真付きインタビュー)が掲載されていました。

  (11)の冊子では、更に膨大な「顧客の声(直筆のレス)」も載せています。
  1ページ8枠×136ページ=1000以上の圧倒的な量の顧客の声でした。
  でも文字が小さいし、数も多いので、私はひとつも読んでいません。(笑)
  しかしそれはそれでこの会社の狙い通りなのでしょう。
  「顧客の声」を全く読まなくても、喜んでいるお客さんがたくさん存在することは、
  この冊子を手に取りパラパラっとページをめくれば数秒でわかるからです。


◆買わない理由に対する回答

  面白いのは、「不成約のお客様の声」も載っていることです。
  20ほどの契約をやめた理由(直筆のレス)と、それぞれに対する回答が
  書かれています。
  つまり、顧客が買わない理由を先回りして反論しているのです。

  「不成約のお客様の声」という切り口は読み手に認知的不協和を呼び、
  読む気にさせるでしょう。
  認知的不協和とは、人は矛盾する認知を同時に抱えた状態になると、
  それを解消するための行動を取る、という心理を指しています。
  「不成約のお客様の声」というページがあることに気付くと、
  『一般的に「お客様の声」というものは会社や商品を肯定するものだ』
  『しかし「不成約」ということは逆に否定しているのか?』
  という矛盾した認知を抱えます。
  すると、その状態を解消するために、
  内容をよく読むという行動を取りやすくなるのです。
  実際読んでみると、私が疑問に思っていることも書いてありました。


◆施工品質が高いので信用できそう

  (10)の冊子では、「こだわり施工のご紹介」という章で施工手順を解説しています。
  そこには、私が知らなかったきめ細かで正確な施工について書かれていました。
  更に面白いのは「悪徳業者の手口紹介」という章で、
  悪徳業者が施工で手を抜く方法を紹介しています。
  これが前述の「こだわり施工」とコントラストを形成し、
  より強い訴求力を演出しています。

  そういえばB社も施工品質の高さをアピールしていました。
  しかし、第三者機関による審査データを示しただけで、そこには比較がありません。
  私に理解できるような配慮も不足していました。
  でもこの資料は、2~3分読むだけで、施工の大切さが伝わってきたのです。


単なる印刷ツールでここまでできるのです。
実はこの10年で販促手法が長足の進歩をしました。
特に特定の業界では、相当な研究がされています。
リフォーム業界も然り、です。

ですから、営業マンもうかうかしてられませんね。
もっともっと努力し、自分の営業を研究せねば、ということです。
A社の様に、電話の約束を破ったり、
熱意の伝わらない関わりをしていてはいけません。
B社の様に、一方的なプレゼンをしたり、
提出した見積もりがシワだらけなんて論外です。

C社の営業マンは楽をしていますが、送付された資料が優秀な営業マンだったのです。
言うまでもなく、私はC社に発注するつもりですよ。




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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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