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営業革新の急所

◆第58号◆「演じる営業マン」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2012年 11月 30日

こんにちは。
第58号の営業革新の急所です。

前回、東京ディズニーランドに行ったことを書きました。
御存知の様に、TDLでは清掃員もキャストといいます。
これはバックヤードを除く全てのTDLの従業員に、
お客様(ゲスト)を楽しませるための演技を求めるからです。

先日TDLで見た清掃員は、華麗に体をくるっと回転させながら
地面のゴミくずをチリトリに掃きこんでいました。
それを見ていた子どもは、「うわぁ!」と喜んだものです。

それで思いついたのです。
営業マンにも演技って必要だなぁ、ということを。
(といっても、TDLの演技とは全く違う意味ですが)


■演技が不得手な人とのコミュニケーション

もちろん、値切られたときの「もうこれが目一杯ですっ!」
とかの演技(演技じゃないかもしれませんが)は、
営業マンの皆さんなら気を配っていることと思います。
しかし営業マンに必要な演技って、それだけではないような気がします。

あなたのお知り合いに、表情もリアクションも少ない方が
いらっしゃればこんなことを思い浮かべてみてください。

その人と、お互いが旅行に行ったときの話をしているとします。
彼に旅行が楽しかったことを伝えたとしても、
反応が平板で、ほとんどリアクションが返ってこないものです。
またそういう人から、何か旅先の出来事などを説明されても、
その楽しさや驚きがあまり伝わってきません。
説明が上手でも、表情やボディランゲージが添えられていないので、
感情レベルで理解できず、話が盛り上がらないのです。

そういう人、話しにくいと思いませんか?

動作や態度を添えてコミュニケーションを取る習慣がない人や
表情が少ない人は、世の中に一定の割合で存在します。
また、親しい人と話すときはできているのに、お客様の前に出ると
途端にかしこまってしまう営業マンは、もっと多い気がします。

彼らは営業を仕事をする上で、大きな損をしているのです。


■タレントの・・・

明石家さんまというタレントがいます。
彼は誰かと絡む場合、リアクションが非常に大きいですよね。

可笑しいときは、面白くてしかたないという表情をしながら、
手に持った棒で机を何度も叩いています。
呆れたときは、口を大きく開けて、
背筋を伸ばしてポカーンと相手を見つめたりします。

他にも、ムッとしたとき、驚いたとき、落ち込んだとき、悲しいとき・・・。
一見オーバーなほどなので、見ていてすごくわかりやすいものです。
すると会話も弾みやすく、相手も話しやすい。
また、彼が言いたいこと、表現したいことが確実に伝わってくるので、
ギャグやジョークに笑ってしまいますよね。

明石家さんまは、間違いなく計算して演技しています。
この表情や動作、口調などを
ノンバーバル(非言語的な)コミュニケーションと言います。


■商談でも必要なノンバーバル

アーガイルという心理学者は、コミュニケーションにおいて
ノンバーバルの重要性を言っています。
営業マンにとって、このノンバーバルを意識した演技は

 ●お客様と世間話をするとき
 ●お客様から情報を引き出すとき
 ●商品やアフターサービスの説明をするとき
 ●お客様に契約いただくとき

などの、お客様と接する場面で有効です。
もう少し細かく言えば、


 ▼ お客様から「最近体調が悪くて・・・」と聞いて
   心配していくつか質問をするとき
 ▼ 自分の提案のためにいろいろ動いてくれた担当者に
   感謝を伝えるとき
 ▼ お客様が話しやすいようにじっと耳を傾けるとき
 ▼ 他社商品に比べ優位な点を伝えるとき
 ▼ 既存ユーザーから当社商品を褒められた場面を再現して伝えるとき
 ▼ 絶対に今日契約をいただきたい!という気持ちを表して
   クロージングするとき

とかです。
もちろん他にもいくらでもあります。

つまり、営業マンの演技(ノンバーバルコミュニケーション)は、
お客様と会うあらゆる場面で必要と言えるでしょう。

もちろん、ここで言う“演技”とは、
お客様を騙すとか、欺くという類のものではありません。
そうではなく、

 ▼お客様に確実に何かを伝えるため
 ▼お客様と円滑なコミュニケーションを取るため

に必要不可欠だと言いたいのです。


■訓練の仕方

こういう表情や仕草は、できる人は簡単にやってみせます。
でも、不得意な人が結構多いのも事実です。

そこで、例えば以下のようなテーマで、
訓練して(させて)みてはいかがでしょう?

全て表情と動作、口調などで表現します。
一風変わった訓練なので、けっこう面白いと思いますよ。

<手順1:5秒~10秒の演技>
 ●思いがけず腐った牛乳を飲んだとき
 ●重い荷物を持ち上げて数メートル運ぶとき
 ●風速40メートルの突風に向かって歩いているとき
 ●失くしたと思っていた大切なものを、やっと見つけたとき
 ●くたくたに疲れていたけど、必死に立ち上がって歩き出すとき
 ●体中蚊に刺されて痒くて仕方ないとき
 ●何も見えない目の前が真っ暗な中で探し物をしているとき
 ●長い登山をして、山の上に立って絶景を眺めるとき
 ●買い物をしている主婦がどちらの肉を買おうか悩んでいるとき
 ●250キロで走る新幹線が目の前を通り過ぎたとき

上記が上手にできるようになったら、手順2に進みましょう。
ここでは話も添えてもらいます。
説明はヘタクソでも、口調・表情・動作に注意です。

<手順2:2~3分程度の演技>
 ●過去に観て感動した映画について(なぜ素晴らしかったのか)
 ●すごく良い(悪い)接客を受けたレストランについて
 ●昨今の人々のマナー違反について
  (車の割り込み、タバコのポイ捨てなどなんでも良い)
 ●子ども時代の思い出
  (悲しかったこと、楽しかったこと、怒ったこと、辛かったこと)
 ●その他、忘れられない出来事など、感情の動きがある話ならなんでも


こういう演技を上手に行えたら、
お客さんの前でも話の内容に応じて表現しましょう。

どうでしょう?
あなたやあなたの部下の方は、
見ている人に確実に伝えられるほど上手に演技できるでしょうか?



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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