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今さら聞けないPDCAサイクル・新しいOODAループとは?具体例も紹介

2017年09月08日

  • トレーニング
  • 業務改善
今さら聞けないPDCAサイクル・新しいOODAループとは?具体例も紹介
PDCAサイクルは、あらゆる分野で効率的な改善プロセスとして使われてきました。
近年、OODAループが注目されていることをご存知でしょうか。今回はこのPDCAサイクルの再確認とともに、異なる概念となるOODAループの意味や具体例を紹介します。

PDCAサイクルとは

PDCAサイクルとは、何かを実践する際に
計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Action)

のプロセスを繰り返すことです。ものごとのアウトプットの質を効率的に高める方法としてさまざまな分野や産業で使われてきました。ここでPDCAサイクルの各項目を確認します。

P(Plan:計画)

目標やゴールを明確にし、その達成に必要な要素を5W2Hなどにあてはめながら細分化し、具体的なプラン(計画)を立てます。たとえば、誰が誰に対し、何を、何のために、どこで、どのような手段や方法を使って、どれくらいの量、どれくらいの予算で、最終的にどのような結果を求めるかなどを検討します。

D(Do:実行)

Plan(計画)をもとに、実際の実行に移します。ものづくりやサービスなどの本番前の試行においても一連を通す実行を繰り返すことは重要です。毎回の実践の内容や進捗、かかった時間、成功要因やつまずきの要因、結果などをデータとして細かに記録・蓄積していきます。

C(Check:評価)

始めから終わりまでの一連を通して得られた結果や達成度、計画通りに進められたかなどの記録やデータをもとに評価をします。計画の際に数値で測れる指標を設定しておくことで、評価がしやすくなるでしょう。成功でも失敗でも、なぜその結果になったのかを明らかにしておきましょう。

A(Action:改善)

評価をもとにして、実行や計画の見直しをします。効果の出ていない取り組みについては、他の方法に切り替えることも大切です。問題や阻害要因を解消するための改善ポイントを明確に見出し、新たな計画に落とし込みます。そして、Plan:計画に戻り、再度実行→評価→改善を繰り返します。

PDCAサイクルは古い?

PDCAサイクルは古い?
PDCAサイクルの手法は、1950代に米国で生まれ、1990年代に日本に広がりました。特に生産や品質管理の分野への浸透は色濃く、その後あらゆる分野に波及し個人レベルのセルフマネジメントにも応用されるようになりました。
しかし、近年ではPDCAを回すことは「もう古いのではないか」という見解も見受けられます。

古いと言われる理由としては、PDCAサイクルが、
  • ・計画や実行が、仮説や実行などいずれも過去データに基づくものであること
  • ・実行以外の計画・評価・改善に少なからず時間を要すること
  • ・ビジネス環境や状況の変化スピードが早くなったこと
  • ・ビジネス環境や状況が複雑になり、不確実性が高まっていること

などが挙げられます。

過去データをもとにあれこれ考え計画に落とし込む間にも、周りの状況が変化しやすい時代です。実行から評価を経て「このほうがいいかもしれない」という仮説を立て計画しますが、実行するときには、すでに外部環境がその計画では最適とは言えない状況になるケースが増えています。

また、グローバル化が進み企業の競争が激しくなったため、PDCAサイクルを回して意思決定に時間をかけるほど、顧客の獲得やビジネスチャンスを逃す可能性も高くなるでしょう。

最近よく聞くOODAループとは?

最近よく聞くOODAループとは?
OODAループとは、朝鮮戦争や湾岸戦争など先の読めない状況の中で、スピーディーに戦略を練ることに用いられてきた概念・考え方です。

現代は変化が著しく不確実性の高い時代と言われ、その環境の中でPDCAサイクルではうまくいかない企業も増えています。現代に沿う考え方としてOODAループが大企業やビジネスシーンで注目されるようになりました。

PDCAと同じく英語の頭文字をとったものでOODAループの場合は、観察(Observe)、状況判断(Orient)、決断(Decide)、実行(Act)です。一つひとつの内容を説明します。

O(観察:Observe)

まず、起こっている事象や状況をしっかり観察することから始めます。計画ありきにならないのがOODAループの大きな特徴です。単なる見る=Seeではなく、観察=Observeですから、多角的な情報(内部/外部の状況や環境、市場動向など)をもとに深く洞察します。

O(状況判断:Orient)

観察:Observeによって集めた客観的データや情報をもとに、「どうなっているのか」という状況判断をします。情報を整理し、分析を行い、経験・知見を活かしながら今後「どうするのか」について方向付けと仮説設定をします。

D(決断:Decide)

状況判断で方向付けたことを具体的な行動に落とし込んでいきます。何をどうしていくのかは決まっていても、その手段や方法はいろいろあるはずです。結果的にどうなりたいのかを定め、そのための選択肢を挙げ、もっとも有効と思われるものを選択します。

A(実行:Act)

OODAループの最終プロセスとなる実行段階です。決断:Decideの段階で決めたことを実際に実行に移します。

実行が終わったら次の観察:Observeを始めます。前回の一巡で経験や情報は増え、実行によって内状も変化しているはずです。そして時間の経過とともに外部環境も変化している可能性があります。次の観察でその時点の現状をしっかり掴むことが大切です。

PDCAサイクルとOODAループの比較

PDCAサイクルとOODAループは似ている部分もあり、比較されることも多いようです。しかし、この2つはもともと同類の選択肢ではありません。ここで、PDCAサイクルとOODAループの違いを整理しておきましょう。

フォーカスポイントが異なる

PDCAサイクルは、製造工場の生産現場で生まれたもので、業務の改善を繰り返すことで品質や仕事効率を上げる「プロセス」にフォーカスします。PDCAすべてにアクションが伴い、ある範囲内の実行要素をブラッシュアップする手法です。

一方、OODAループは、目標やビジョンに向けたより高い「成果」にフォーカスします。最後の行動(実行)の手前のOODは主に頭の中で考えることです。つまり実行することを決めるための思考法といえるでしょう。

始め方と始まりの源泉が異なる

PDCAサイクルの始まりは「計画すること」です。入念に計画を立て、その計画に沿って進め、その計画との差で評価していきます。実行以外の部分に一定時間を要するのが特徴です。計画の要素は、すでにある製品やサービスが対象、工場のラインや企業の特定業務であり、常に想定内の範囲で計画されます。

一方、OODAループは計画を含みません。ビジョンに沿い状況に応じて、まずは実行します。そのため一巡スピードが速いです。「まずはやってみる」ことで経験を糧としていきます。実行のもとになるのは常に経験や外部環境までを幅広く含んだ現状です。

適応シーンと可能性

PDCAサイクルは、外部環境の変化を受けない定型業務に有効です。計画段階の目標値が基準となるため、結果も計画の想定内の域を超えにくいでしょう。その他の何かが生まれることもありません。

OODAループは、非定型の何をするかが決まっていない場合に有効です。状況や環境に合わせて最適な実行を考えますが限定範囲がありません。そのため、予想を超える成果や新しい発見が生まれる可能性もあります。

OODAループの具体例

OODAループの具体例
ここでOODAループの事例を紹介します。コンビニやスーパーで、一日の売上をアップさせるビジョンを持つときの事例です。

O(観察)
来店者数や一人あたりの単価、人気商品などを把握
周辺のライバル店舗の動向、地域の情報をチェック


O(状況判断):晴天だったのに急に雨が降り出した
D(決断):即座に売り場の傘を増やす、置き場所も変えよう
A(行動):通行人にも見えるよう入り口付近に20本、ポップ付きで出す


O(状況判断):今週は近くの公園の桜が見頃、天気予報も晴れ続き
D(決断):終日、お弁当やおにぎり類、花見グッズを増やそう
A(行動):商品を並べる


O(状況判断):テレビで〇〇が話題になった
D(決断):〇〇を仕入れて、店の目につくところに置いてみよう
A(行動):〇〇コーナーを特設して販売


O(状況判断):〇〇が売れていない
D(決断):〇〇の置き場所や陳列方法を変えよう
A(行動):〇〇と同時に使う関連商品の近くに置く


おわりに

PDCAサイクルはルーチンで動く定型業務の効率と質を高めることに有効です。急速に移り変わる外部環境の影響を得やすい業務にはOODAループが適しているでしょう。OODAとPDCAを組み合わせて活用することも可能です。適切に使い分けることで、良好なプロセスと最大の成果を得ていきましょう。
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