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◆第167号◆営業マニュアルの上手な作り方 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2017年04月28日

◆第167号◆ 営業マニュアルの上手な作り方 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

こんにちは。
第167号の営業革新の急所です。

さて、今回は営業マニュアルについて書いてみます。
最近マニュアルの仕事が多く、作り方と使い方によっては
非常に大きな営業力向上の効果を発揮できると確信できたからです。


~マニュアルの構成~

◆プロセスを踏まえる

営業活動のプロセスは、もっとも確率高い営業活動を踏まえたものです。
昔は購買心理の7段階とか言いました。
http://www.jaic-g.com/rd.php?aid=a4c185412294eb

でもどうもこれはなじめません。
わかりにくいのです。
まぁ自分の取るべきアクションがわかれば、これでもいいのですが。

ですから私は、別のプロセスを用いています
(ここで説明すると長くなるので割愛します)。

プロセスの意味を理解し、単に見かけ上だけでなく、
各プロセスのゴールを達成しながら進んでいくことが重要です。


◆段落ごとのゴールとトークの流れを記載する

文字で書かれたトークを覚えるのは簡単ではありません。
ひとつでも抜けてしまうと、何を言ったらよいかわからなくなるからです。
それに丸暗記では、熱がこもった話し方にはなりにくいでしょう。

だから、マニュアルにはトークの横に、各トークの流れを記載するのです。
そしてトークを覚えるのではなく、流れを覚えるのです。
各流れを結ぶように、自分の言葉で喋る訓練を行うのです。

以下にアポトークの流れの例をあげておきます。

(1)送付した手紙の確認
(2)ベネフィットを添えて自社紹介
(3)マイナスのベネフィットの興味度を確認
(4)決めの言葉を言うために、前段の質問をする
(5)3点のベネフィットのみ伝える
(6)アポクロージング

この流れの例は、詳しく解説しないとよくわかりませんよね。^^
でもマニュアルを作成した会社の営業マンには、きちんと理解いただいています。


◆NGワード、NGトークを入れる

成績があがらない人は、やってはいけないことを知らずにやっている、
という面があります。
例えば、面談初期段階で「是非御社とお取引できればと思い伺いました」と
つい言ってしまう営業マンがいます。

トップセールスであれば、相手にメリットがないと取引などありえないと心得ているので、
常に相手の立場でモノを見、考えています。
すると、上記のような言葉は絶対に出てこないのです。

或いは、「させていただく」を多用するトップセールスはいないし、
プレゼンの際に「けっこう~~です」と言うトップセールスもいません。
(第159号参照: http://www.jaic-g.com/mailmagazine/no159.html)

他にもNGはたくさんありますよ。


◆営業戦術や効果的な手法を学習する

例えば、アポ件数を増やすことを部下営業マンに強調すると、
無理やりでもアポを取るケースが増えてきます。
結果、2つのことが起こりやすくなります。

ひとつは、訪問しても見込みになる確率が低くなります。
「是非10分だけでも」という熱意に負けて時間を割いてくださる方はいらっしゃいます。
しかし、ニーズがない、或いは弱いために、
長期フォローしても成約できる確率の低い管理顧客になってしまうのです。

もうひとつは、リストが劣化していくということです。
無理やりアポを取る、ということは、押せ押せの売込みトークとなります。
するとほとんどの相手は、その会社に悪印象を持ってしまうのです。
無尽蔵にターゲットリストがあるならまだしも、
また再度アプローチしたいなら無理やりアポは控えるべきです。

これらを解決する方法があるのです。
無理やり取らなくても、高い確率でアポを取る方法が。
日ごろ勉強していれば、発見できると思いますよ。



~マニュアルの作り方~

◆ハイパフォーマー=スタンダードではない

よくマニュアルを作るときは、好成績をあげている人のやり方を共有しようとします。
それはそれでよいのですが、必ずしもそれが最善の営業方法ではありません。
そもそもトップセールスは、キャラクターで勝負する人もいるし、
自分で自分のやり方を整理できていない人も多いのです。
だから、そもそも共有することが難しいケースが少なくないのです。

更に、営業組織の成熟度、層の厚さによって、
スタンダードとすべき営業ノウハウが蓄積されていない場合もあります。

よって、ハイパフォーマーだけに頼るのではなく、
前項であげたより良い営業手法を学習しておき、
御社のマニュアルの芯を作り上げるべきでしょう。


◆トークとスキルを分ける

ある企業ではロールプレイが頻繁に行われていますが、
アドバイスしていることはトークばかりでした。
決して営業マンのレベルは低くないのですが、トークに頼りすぎなのです。

商談レベルをあげるには、トークだけでなくスキルの向上が必要です。
セールススキルは、プロセスごとにたくさん存在しており、
私の研修では、40個以上のスキルを紹介しています。

スキルを理解したければ、過去のこのメルマガでたくさん紹介していますよ。


◆商談チェックリストをつける

マニュアルで伝えたことを、要約したものがチェックリストです。
プロセス別に、営業マンが意図すべき言動を記載します。
チェック項目は20個にして、5段階評価にすれば100点満点になります。

このチェックリストは、訓練に活用されます。
100点を取らなくてもいいのですが、各営業マンの弱点がわかります。


◆訓練の仕方を記載する

まずマニュアルの冒頭に、「氏名」と「受け取った日」と
「マニュアルの内容を身に着ける日」を書かせます。
身に着ける日は、受け取った日から4週間程度で良いでしょう。

その上で、巻末で訓練の仕方を取りきめておきます。
状況設定の仕方、アドバイス記録の録り方(絶対必要です)、
次回ロールプレイまでの準備の仕方などです。

これらの徹底の仕方でマニュアルの浸透度は決まるでしょう。
マニュアルは完成したあとが大切です。
というか成果を左右します。
マニュアル作成の倍のエネルギーを費やすつもりで、
浸透に向けた徹底を行ってください。



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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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