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◆第170号◆一言で言えば媚びない営業 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2017年05月19日

◆第170号◆一言で言えば媚びない営業 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

こんにちは。
第170号の営業革新の急所です。

しかし連日あっちいですね。
先日仕事で札幌に行きましたが、上着を着て歩けるってスバラシイ、と思ったものです。
それに犬も日射病が増えているとのこと。
愛犬との散歩は、早朝か夜にしましょうね。
(最近犬を飼い始めたので、つい犬の話題になってしまいますが)

さて、前号にも書きましたが、最近たくさん(100人!)のセールスマンの
商談を30分ずつ見る機会がありました。
その中で、あらためてトップセールスの商談の素晴らしさを目の当たりにしたのです。
キーワードは「媚びない」です。


◆率直に喋る、聞く、接する

彼らは例えば、「お客さんに失礼だから、こんな質問できないな」とは考えず、
聞きにくいことでも、率直に質問するのです。
もちろん配慮はしますが、遠慮はしません。
トップセールスは、「商品を売る人」ではなく「お客様の役に立つ人」なのです。
役に立つことが第一なのだから、取り繕う必要も、へつらう必要もありません。
だからトップセールスは、ニュートラルで率直に接するのでしょう。
そして、お客様の役に立つことを第一に考えると、
お客さまは対等な存在としてセールスパーソンを見てくれるのです。


◆判断し、時には断る

お客様の難しい要望でも、トップセールスは見事に応えるものです。
もちろんすべてに応えられるワケではありませんが、平凡なセールスが
諦めてしまうことでも、意欲的に取り組んで対応してしまうものです。
しかし、難しい要望ばかりや無理難題を言うお客様もいるものです。
そんなとき、トップセールスは堂々と断ります。
無理難題でなくても、今の自分に絶対対応できないことであっても同じです。

ある超トップセールスは、古株のお客様からの集金依頼を全て断ったそうです。
理由は、「集金してたら営業する時間がなくなっちゃうから」だそうです。
お客様の役に立つ存在だった彼は、
それでも1件も契約を打ち切られなかったそうです。
そもそもお客様のすべての望みに応えることこそムリがあります。
彼らは自分の仕事全体を上から見下ろし、
できることとできないことをきちんと分けているのでしょう。


◆契約いただけないことを恐れない

たくさんのセールスパーソンの商談を見ていると、
成績のあがらない人は、やたら価格交渉に弱いものです。
お客さんが「高いなぁ」とつぶやいただけで、「では、こういった商品もありますよ」
と、低価格の商品を説明したり、値引きをちらつかせたりするのです。
これは、契約できないことを恐れているのに他ならないでしょう。
その恐れは必ずお客さまに伝わり、交渉の材料にされたり、
お客さまに主導権を握られて振り回されたりするものです。

しかし、トップセールスは堂々と応酬します。
「はい、良いものですから高いですよ^^ だからこそ、お客さまが
今までお使いのものとは、まっっったく違うんですよ」などと対応していきます。
契約いただくことを至上にしながらも、
契約いただけないことを過剰に恐れていないのです。
だから強い営業ができるのでしょうね。


◆お客様の期待を超える方法を持っている

これは商談だけではないのですが、トップセールスはいくつかの対応で
お客さまから「この営業マンは違うな!!」と評価されているようです。
その対応を私なりに整理すると、以下のようになります。

1.スピード
これは「常にお客様の目から見て素早い」ということです。
自分の基準ではなく、お客様の基準です。
だから「今の自分の仕事の中で、できるだけ早く!」ではなく、
お客さまが「他のどの会社の営業マンよりも早い!」と思うようなスピードです。
エプソンのダイレクトショップでは、6年連続顧客満足度No.1だそうですが、
その秘訣はスピード対応(スピード×5つの要素)です。
詳しくはこちらを↓
http://shop.epson.jp/mind/
やはり一番のサービスはスピードなのでしょう。


2.手間
人間は自分に手間をかけてくれている人に心を開くものです。
手間をかけてくれる、ということは、自分を大切にしてくれている、ということ。
しかも手間は行動でしか感じられません。
言葉だけだと人はいくらでも取り繕うことができますが、
行動で伝わってきた場合、真実味を持って受け取れるからです。
資料作成の手間、依頼に応える手続きの手間、御礼状を書く手間、
カスタムメイドで対応する場合の手間などです。
できるだけ効率的に、という考え方は重要ですが、
時には非効率でも手間をかけることが営業には必要なんですね。


3.配慮(ホスピタリティ)

ホスピタリティのキーワードは「好意と誠意」です。
単なる知識や技能ではなく、他人を尊重し、大切にするという気持ちが核にあります。
そういう気持ちは2つの要因によって決まります。
人間性(自分のことしか考えていないか、人を大切にする気持ちがあるか)と
感性(敏感か鈍感か)です。
感性は能力差が出る部分ですが、人間性とは基本的な心構えの問題です。
言い換えれば、自分のことしか考えないか、
他人のことまで考えているかの違いとも言えるでしょう。
お客様の感情を想像し、お客様の気持ちになることで、
自分の行動を決めるのです。
もちろんホスピタリティは、媚びることやおべっかとはまったく別モノです。
トップセールスは、このような信条や理念かを持っているように思えます。


4.潜在ニーズの掘り起こしと提案

お客様は自分も気付いていないニーズに気付かせ、
解決する提案をしてくれたセールスパーソンを信頼します。
なぜなら、ニーズとはその人が抱えている問題そのものであり、
問題を解決するということは、「自分(自社)がより良くなる」ということだからです。
潜在ニーズの掘り起こし等は、文字にするのは簡単ですが、
実際に行動に移すのは非常に難しいことです。
営業をする上で、永遠のテーマだと言えるでしょう。
私も常にここを目指し、成功と失敗を繰り返しています。
掘り起こしに成功した時はもちろん大きな成果となって返ってくる
ことは既に何度も体験済みです。
こういう営業を行っていると、媚びないのではなく、
媚びる必要が無い、ということでしょうね。



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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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