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◆第87号◆「1年の終わりは、同時に○○○○でもある 」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~
2015年10月16日
こんにちは。
第87号の営業革新の急所です。
■ 1年が終わるときに何を思う?
私の好きなある小説家は、「今年1年間、自分の全力を尽くしたか?」
と自問自答し、数年前からは「イエス」と答えることができるそうです。
以前このことを知ったときは、すごい人だなぁ、と感じたものです。
今やこの人は、押しも押されぬ大作家。
出せばベストセラーだから、そこまで自信を持てたのかもしれません。
私の場合はといえば、幸い年初に立てた目標は達成しました。
でも振り返ってみると、反省点ばかりで、
とてもこの小説家のように全てを肯定する気にはなれません。
きっとみなさんも、仕事納めのあと晦日の雰囲気に包まれたときに、
「今年は~な1年だったなぁ」と思われることでしょう。
その「~」には、どんな言葉が入るのでしょうか?
■ チェックの重要さ
PDCAの話をします。
研修で「PDCAご存知ですよね?」
と聞くと、知っている人が意外に少ないんです。
それもスゴク少ないんですよ。
まぁ、私は“知っている”ことの定義を、
“他人に説明して伝えることができること”
としているから挙手しにくいのかもしれませんが。
でもここであらためてPDCAを説明するのはやめときます。
PDCAは常識だと捉えるべきですし、
その基本的な考え方はネットにいくらでもころがっていますから。
だからよく知らない方は上記のネットで調べて、
“他人に説明できるレベル”になっておきましょう。
このメルマガでは以下の点だけ触れておきます。
▼PDCAは製造業だけでなく、
あらゆる業種・職種の「継続的改善」に有効だ
われわれが携わっている仕事を「継続的に改善する」ためには、
このPDCAのサイクルを回すことが効果的です。
強調したいのは「継続的」というところ。
ずーーーーーーーーっと改善・向上・成長したいなら、
しっかりPDCAをまわしましょう、ということです。
当たり前ですが。
▼PDCAサイクルは階層構造を成すべきで、
組織の上位⇒下位、スパンの違う長期⇒短期などがある
例えば、組織の上位⇒下位だとこんな感じでしょうか。
▽経営者が経営計画(P)を期初に立て、全組織に実行させ(D)
、 第1四半期で業績や指標を計測し(C)、
マイナスギャップがある場合は目標達成に向け
是正措置(A)を指示します。
▽営業部長は、営業組織が経営計画に沿った役割をこなすため、
目標(P)に向かって方針を練り、日々実行し(D)、
目標未達成の度合いを測定し(C)、
方針を練り直しメンバーに教育を施します(A)。
▽営業課長は、部下に業績目標(P)を与え、行動を促し(D)、
日報や日々のミーティング・報連相でギャップを把握し(C)、
アドバイスを与えます(A)。
▽そして営業マンは、目標達成のため日々の戦術(P)を考え、
毎日アポを取り訪問し(D)、
今日の営業活動で何が悪かったのか考え(C)、
もっと成長するために勉強し上司に相談して(A)、
明日の作戦を作ります。
このように、PDCAは一部が回っていてもダメで、
上部組織から一社員に至るまでが連携していなければいけません。
ちょうどこれは宇宙の仕組みのようです。
渦状の銀河系の中に、やはり回転している太陽系があり、
更に月が地球の周囲を公転しています。
地球上では台風や渦潮が渦を作り、
ナノの世界では原子の周囲を電子が回っているのです。
PDCAも自然の摂理に倣って、
立場や大きさの違うサイクルで構造を作るのがイチバンですよね。
▼しかし組織で一番行われていないのはCHECK
CHECKはプロセスで行うことがキモです。
月間目標を立てて実行しても、CHECKするのが月末では、
その月に関しては何の意味もありません。
しかし現実には、CHECKは置き去りにされがちです。
なぜなら手間がかかるから。
毎日顧客対応で忙しい営業マンは、
振り返りをする時間も惜しいのかもしれません。
CHECKを確実に実行するには、知恵と判断と意思が必要です。
知恵=何をCHECKするか考える。
なぜなら全てを対象にCHECKするなんて無理だから。
だから今最も重要な項目を選び取る知恵を働かせる。
判断=営業は「顧客の要望を満たすことが全て」と捕らえがち。
これは正論だから誰も異論を唱えにくい。
でも、将来より大きな顧客満足を提供するために、今敢えて
顧客対応よりもCHECKに時間を割くべきか否か判断する。
意思=忙しくても疲れていても飲みに誘われても、
優先すべきと判断できれば
強い意志で100%CHECKする。
CHECKが行われないと、能力が上がりません。
PLANが高度になりません。
だから、会議などで振り返りを強制されるからではなく、
営業マンは自主的に確実に
CHECKを行わないとダメですよね。
■ 1年は終わりだが仕事は続く
さて、冒頭の話題に戻りましょう。
当然1年を振り返ることでしょうが、
なんのために振り返るかも考えてみましょう。
例えば、今年1年の終了は、
将来に向けたCHECK POINTという捉え方もできます。
既にちょっとだけ述べた「スパンの違う長期⇒短期のサイクル」
の中の長期のCHECKにあたるでしょう。
今年はどんなPを立て、どんなDだったのでしょうか。
年末にCをすることで、どんなAを練ったら良いでしょうか。
そのAは来年のPにどのように生かされるのでしょう。
まだ“成功への途中”ですよね。
そう、1年の終わりは、同時にプロセスでもあるんです。
了
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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)
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