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◆第108号◆「誰でもできる~心理学を応用した説得術2 ~質問説得話法~ 」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2016年03月11日

◆第108号◆「誰でもできる~心理学を応用した説得術2 ~質問説得話法~ 」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

こんにちは。
第108号の営業革新の急所です。

そうそう、今回は前回の続きでした。

   「人間は自分で思いついたことの方を信じる」


では、具体的な商談の手順を解説しましょう。
これは、営業マンが伝えたいことを、
お客様自身に思いついていただくための質問のやり方です。


■ お客様に思いついていただく手順

全部で7ステップあります。
7つもあると複雑なようですが、理解は難しくなく、実は単純です。
ですからよく読み込んでください。

1.購入する基準(ニーズ)を確認する

2.顧客ニーズと訴求したいセールスポイントと上記をすり合わせる
      a 一致した場合、3.に進む
      b 一致しない場合、他にニーズがないか質問を重ねて探索する

3.その顧客ニーズを満たすことができる機能を持った製品を重要視す
   るかどうか確認する
      a 重要視するのであれば、4.に進む
      b 重要視しないのであれば本当のニーズではないということな
        ので、2.-bに戻る

4.(競合)製品によってその機能に差があることを知っているか確
   認する(※ここで言う「機能」は当社製品のセールスポイント)
      a 知っていれば5.に進む(このケースは殆どない)
      b 知らなければ、製品によって差があることを断言してから5.
        に進む

5.その機能が弱い(強い)場合に、どうなるか説明する
      ⇒弱い機能の説明は危機感を煽る
      強い機能の説明はベネフィットを伝えニーズを強化する
           ※ 商品特性によっては、5.は不要の場合あり

6.仮定の話として、もしこの機能の強い商品と弱い商品があった場合、
   どちらを選ぶか確認する
      a 強い商品と答えたら7.へ
      b 答えなかったら、今までの過程のどこかが誤っている。
      最初からやり直し(悲)

7.当社製品についてプレゼンする

以上は、5.と7.を除いて全て質問です。
その質問は全て7.に向かってお客様を誘導するものであり、
お客様が答えることで、こちらの伝えたいことを思いついてくださいます。

これを、質問説得話法、と言いましょう。

注意点を2つだけ。

  ▼注意1:ここで言うセールスポイントとは、当社の商品の“売り”の
        部分です。まさに差別化したい長所であり、それを是非お
        客様に強く認識いただかなくてはいけません。

  ▼注意2:もったいぶる、回りくどい雰囲気が出てしまう場合は、6.
        を飛ばしてください。基本的に、自信を持って、弊社の商
        品の良い点をご説明する、という態度で質問することで、
        こちらのペースに乗せれば、回りくどい印象は与えません。


■ 浄水機の営業マンによる質問説得話法

では具体例です。

浄水器を販売している営業マンを例にあげましょう。
営業マンの名前は東郷さん、お客様は田中さんです。

東郷さんは浄水器Aを販売しており、
田中さんは競合にあたる浄水機Bと迷っています。
この2製品の違いを表にすると以下のようになります。

gazou107

東郷さんが田中さんに伝えたいセールスポイントは、以下の点です。

  □ 特許を取った特殊な工程を通るので、有害物質を可能な限り除去する


さて、東郷さんによる質問説得話法を再現してみましょう。
  ( )内は、既に述べた手順のナンバーです。

▼東郷: 田中さんは今浄水器を検討されているということですが、何を
基準に選びますか?(1)

▽田中: ん?、まぁまずは価格だね

▼東郷: そうですよね、本当にいろいろな価格の浄水器が出ていますから、
まずは価格に目が行っちゃいますよね

▽田中: そうだね

▼東郷: では、美味しくお米を炊きたいとか、美味しい料理を食べたいとか、
有害物質を除去したいとかは・・?(2-b)

▽田中: ああ、そりゃもちろんそれは考えてるよ。だから浄水機検討してる
んだし。

▼東郷: あはは、そうですよね。では、価格だけでなく、美味しくお料理を
召し上がるために、水の不純物を取り除ける機能も重視されるので
すね?(3)

▽田中: うん、まぁそうだよ。

▼東郷: では、浄水機によって水道水中の不純物を除去する機能に差がある
ことはご存知ですか?(4)

▽田中: ん?いや詳しくは知らないけど。でも、同じ価格帯の製品なら、
そんなに差はないんじゃないの?

▼東郷: いえ(きっぱり)、浄水機ほど機能の差が大きい工業製品はないか
もしれませんよ。その効果が目に見えずわかりにくいことも一因で
すが、業界基準があやふやであまり影響力を持っていないからです。
                                      (4-b)
                   ※ 業界云々は林による架空の話です

▽田中: そうなの・・・?

▼東郷: はい。その浄水機が取り除く不純物は2種類あるんですよ。
「美味しさを阻害する物質」と「有害物質」です。


    ~以下不純物の説明で危機感を煽る~(5)


▼東郷: (相手の目を見て)もし、・・・このような不純物を一方の浄水器
は80%程度取り除くことができ、もう一方の浄水器は50%程度
しか取り除く力がないとしたら、田中さんはこの点を購入の検討の
際考慮に入れますか?(6)

▽田中: ああ、そりゃね・・・考えないといけないね。

▼東郷: ありがとうございます。まさにその点について、この浄水機Aのご
説明をさせていただきたいのですが・・・(7)


■ 田中さんに思いつかせたこと

上記の例では、下線部がそれに当たります。
下線部は以下の3箇所。
それだけではわかりにくいので、
田中さんが思いついたことを赤字で書き加えておきます。



□  そりゃもちろんそれは考えてるよ。
⇒価格だけじゃなく、有害物質を除去したいと考えている

□  まぁそうだよ。
⇒有害物質を除去することは重視している

□  考えないといけないね
⇒有害物質を除去する機能について検討する


今まで7000名の営業マンとやり取りをしてきて断言できるのは、
多くの営業マンが、事例のようなセールスポイントのすり合わせや
顧客の誘導をせず、ほぼ一方的に説明するだけ、ということです。

お客様は何かの購入に際して、自分のニーズや優先順位などを
きちんと整理して考えていないことも多いものです。
それを質問で引き出しながら整理整頓してあげることは、
営業を展開する上で大きな意味があるでしょう。

また、前号にも書いたように、人間は一度口にしたことを、
以降も守ろうとする動物です。

よって、上記のような3点をお客様が口にした時点で、
例えば有害物質除去機能について真剣に検討せざるを得なくなるのです。

そしてその機能は、当社製品に有利な機能に導いているはずなので、
当然検討結果も、東郷さんの思惑通り、となる確率が高くなるのです。

どんな営業にも有効に作用するはずです。
一度御社内でもこの話法に取り組んでみてはいかがでしょうか?




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


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