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◆第54号◆「もっと深く聞き出すコツ」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2015年02月20日


こんにちは。


第54号の営業革新の急所です。


 


前回、交通事故にあった、という話を書いたら、


またたくさんの方からアドバイスをいただきました。


その中には、損害保険の代理店の社長さんもいらっしゃって、


ホントに参考になりました。


おかげさまで、首の痛みはだいぶ和らぎました。


 


そうそう、52号で腰痛で悩んでいると書いたときも、


同じようにたくさんメールをいただいたものです。


皆さん本当にありがとうございました。


 


では今回は「もっと深く聞き出すコツ」というテーマでお送りします。


 


 


■聞き出すことの重要さ


 


営業マンは“話三分に聞き七分”と言います。


また、“話し上手は聞き上手”とも。


何が言いたいかというと、


 


  営業マンは「話す」ことよりも「聞く」ことの方が重要だ


 


ということです。


なかなか売上があがらない営業マンの特徴のひとつに、


ペラペラ一方的に説明をしてしまう、ということがあります。


説明することはたくさんあるので、とにかく伝えないと売れないと思い、


彼らはそれを隅から隅まで説明するのです。


 


しかし、これは明らかに売れないパターン。


 


例えば戦争の局地戦では、危険を冒して斥候が出ます。


斥候は、敵陣に入り込んで戦力を調査し、その情報を持ち帰ります。


なぜそんな危険なことをするかというと、敵軍の正確な情報をもとに、


より効果的な戦略・戦術を立てたいからですよね。


 


その点においては、営業も同じです。


つまり効果的な戦術を考えるためには、


お客さんの情報がないと話にならないということです。


 


だから、私の営業研修では、


 1.何を聞くか(聞き漏らしが無いように)


 2.どうやって聞くか(相手にどんどん話してもらう聞き方)


 3.どこまで聞くか(原因や理由など奥まで聞く)


ということについて、徹底的に深堀することがあります。


 


 


■表面的に聞いたんじゃダメダメ


 


では、どんなことを聞き出したら良いか考えて見ましょう。


 


   「そんなのニーズに決まってるジャン」←読者の誰か


 


まぁそれはそうです。


でもニーズってなんですか?


 


お客様が車を買いたいなら、


 「前の車に10年乗って古くなったから・・・」


 「キャンプに年に2~3回行きたいから・・・」


 「子供も大きくなってきたので広い車にゆったり乗りたいから・・・」


とかですか?


 


あなたが求人広告の営業マンなら、


 「どんな人材を何のために何人くらい採用したいか」


 「採用費用にかけられるのは○○円くらい」


 「○月中旬までには採用したい」


とかですか?


 


いえ、それじゃあまりにも表面的です。


競合の営業マンの誰だって聞いてることです。


できる営業マンなら、もっと深く聞き出さないと!


 


 


■ニーズの向こう側


 


例えば、カーセールスがお客様から「キャンプに行きたい」ということを


聞き出したら、もっと深く聞くとこんな感じになります。


 


 ▼キャンプに行って、雨が降ったことってありますか?


 ▼そのときはやはり車の中で寝ることもあるんでしょうか?


 ▼そうですか、そういうときはやはりゆったりと横になりたいですよね。


 ▼お子さん二人が横になって、寝返りとかうてるのが理想ですよね。


 ▼○○○(競合車)のフラットフロアはご覧になりました?


 


以上を聞き出したら、説明に入ります。


 


 ▽この車は運転席まで平坦になるフルフラット


 ▽競合車に比べてほんの少しの凸凹もなくまっ平らになる


 ▽タイヤの出っ張りも少ないので、競合車に比べて床の幅が○○cm広い


 ▽よって、お子さん二人がゆったり寝ることができる


 ▽だからお子さんがぐずったりすることもなく熟睡できる


 


深く聞き出すと、“お客さん自信も気づいていなかった欲求”を発見できます。


これを“ウォンツ”と表現している書籍もあります。


つまり、お客様は気づいていないため必要性を感じていません。


でも、ウォンツを提示されると「そうそう、これ!」と思われます。


 


 


■競合に勝つために


 


お客さんが気づいていること(「キャンプに年に2~3回行きたい」など)を


聞き出して「荷物がたくさん入るので、キャンプには最適ですよ~」


とか説明しても、大して説得力を持ちません。


競合車も大抵ニーズを満たす機能を持っているから、購入動機になりにくいのです。


 


しかし、ウォンツは違います。


上記の例の場合のウォンツは、「子供を疲れさせず熟睡させたい」という親心です。


その欲求を満たせることを営業マンが発見してくれ、わかりやすく教えてくれたら、


商品の購入にあたって非常に大きな説得力を持つことになります。


 


しかも、どんなウォンツを聞き出すかを決めるのは営業マン。


自社商品と競合商品を比較して優れている点をヒントにして、


ウォンツに結びつけるのが腕の見せ所です。


 


よって、今日のメルマガで言いたいことはひとつ。


 


あなたやあなたの会社でも、


お客さんが気づいていないウォンツを整理してはいかがですか?


上手な聞き出しのヒントになるはずですよ。


 


 


ところで、「聞く」ということをテーマに選んだものの、書くことが多すぎます。


全てに触れることはできませんが、


次回は聞き出すためのテクニックを、少しだけ紹介しましょう。


 



 


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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


 


 


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