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◆第67号◆「営業マンを助けてくれるアプローチブック」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~
2015年05月22日
こんにちは。
第67号の営業革新の急所です。
さて、今回はアプローチブックについて取り上げます。
■アプローチブックの効果
まず、アプローチブックを活用すると、
営業活動にどのような効果が生まれるのでしょうか。
▼正しい営業展開ができる
実は、営業には“もっとも効果のあがる順番”があります。
この順番のことをセールスステップといいます。
このステップは非常に重要で、各ステップごとにやるべきことを
しっかりと踏まえていけば、成約の可能性は非常に高くなります。
しかし、実際にはお客さんやその場の状況に流されてしまい
理想のステップを踏むことができないでいるようです。
アプローチブックは、営業の順番を考えて構成されるので、
基本的な流れを押さえながら進めやすくなります。
▼効果的な商談ができる
「営業マンはツールに同行」という言葉があります。
これは、「営業マンは何も持たずに行くな、
必ず何かツールを持参して訪問せよ」という意味です。
一瞬で状況判断をしなければいけないパイロットの訓練のために、
アメリカ空軍が人間の五感の情報収集力を調査したところ
以下のようになったそうです。
視覚:83%
聴覚:11%
触覚: 3%
味覚: 2%
嗅覚: 1%
また、情報伝達のスピードは、以下のように方法ごとに違います。
見る:2000字/分
読む:1000字/分
聞く: 300字/分
書く: 30字/分
つまり、確実に伝えるためには、目に訴えることが有効だということですね。
▼すべてを覚えなくても即答できる
営業マンが覚えなければいけないことは、
扱い商品によっては膨大になることもあります。
競合他社との性能比較、自社商品の細かい仕様・金額などです。
営業マンはすべてを覚えることがベストですが、
中には記憶力の悪い人もいるでしょう。
だったら、どこに何が書いてあるか覚えておき、
アプローチブックを開けば良いのです。
■アプローチブック作成上の注意点
では、効果の高いアプローチブックの作り方を説明しましょう。
たくさんありますが、赤字にポイントを置いていただければけっこうです。
▼薄く作る
よく分厚いアプローチブックを見ることがあります。
資料を詰め込んでいるため、本来のファイルの限界を超えて、
まるでファイルが着膨れしているように見えます。
でもこれは悪い例です。
良いアプローチブックは、薄いものです。
せいぜい厚さ2cm程度にしましょう。
どうしても厚くなる場合は、種類分けすると良いでしょう。
常に持ち運ぶためには、軽く薄く作るのがイチバンです。
▼販売促進の本を読んで勉強する
アプローチブックに入れるツールを制作する場合、
相手の目や意識に訴えるコツを知っていたら、大きな武器になります。
そのコツを会得するために、セールスプロモーションの本を
手に取って勉強してみてください。
DMのレターやパンフレット、広告などには、奥深いノウハウがあります。
それはまさしく「相手の心を動かす」ノウハウであり、
営業活動の凝縮されたエッセンスがそこにあります。
▼セールスの課題に沿って作る
例えば飛び込み訪問の営業マンなのに、商品説明用のアプローチブックを
持っていてもあまり営業活動の改善にはなりません。
なぜなら飛び込み訪問では、まず説明などさせてくれないからです。
こういった営業活動で大きな課題となるのは、
“興味を持ってくれるキーマンを効率的に探すこと”です。
ならば、そのために特化した営業ツールを研究し、
飛び込み訪問用アプローチブックとして作らなければいけません。
▼お客さんの心理に対応する
例えば、巻末によくある断り文句や疑問に対する資料をまとめておきます。
営業マンは、そのページを開き応酬するのです。
他にも、よくあるお客さんの不安を解消するためのページや、
ウォンツを満たすための事例集など、アイデア次第で企画してみましょう。
▼質問のチェックリストを作る
営業マンの多くが苦手としていることに、“質問”があります。
確かに経験や勉強が必要なのですが、チェックリストにしておくだけで
けっこう質問漏れを防ぐことができるものです。
私は営業マン時代、部下に持たせて効果がありました。
▼新聞記事
記事などは、説明に客観性を持たせてくれるし、
伝えたいことの証拠・裏づけとなる資料として、重宝しますよね。
記事を使う場合の鉄則として、
読んでほしいところに必ずアンダーラインを引くようにしましょう。
でないと、流し読みされてしまいます。
▼定期的に見直す
アプローチブックは営業マニュアルです。
誰でもその順番に沿ってツールを使えば、
一定の品質の営業活動を実現できるものです。
でも、最高の効果をあげるアプローチブックは、そう簡単に作れません。
ですから、必ず定期的に見直し、
3ヶ月と同じブックを使わないようにしましょう。
■アプローチブックを作ることを薦める理由
ここまで読んでいただければわかるとおり、
効果的なアプローチブックを作る、ということは、
営業を研究する
ということとまったく同じ意味になります。
営業マンの皆さんは、どうやったら効果的に営業が進むか、
もっともっと考えるべきです。
私は昔、「吐きっぽくなるほど考えろ!」と言われました。^^;
是非あなたも、営業活動を見直したい、と思ったら
アプローチブックを作って(部下に作らせて)みませんか?
了
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(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)
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