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◆第80号◆「お客様をもてなす心~ホスピタリティ~ 」 ~「営業革新の急所」 ナマの営業の知恵をお届けします~

2015年08月21日


こんにちは。


第80号の営業革新の急所です。


 


さて、今日のテーマは「ホスピタリティ」。


ホスピタリティとは、「もてなし」のことを言います。


 


 


■ 私が最近感じたホスピタリティ


 


今回ホスピタリティをテーマに選んだのはワケがあります。


私自身がつい最近、このホスピタリティに接することで、


とても感動し、相手に深く感謝したからこのテーマを思いついたのです。


 


変な話で恐縮ですが、実は8月15日に父が亡くなりました。


肺がんとその転移による、多臓器不全が原因です。


 


故郷の県内のガン専門病院で息を引き取ったあと、


腕やお腹につけた点滴や痛み止めの薬の注入針を、


看護師さんが取りはずしてくれました。


テープでしっかりと取り付けた針を、


痛くないように、丁寧に丁寧にはがしていました。


ボーっとしていた私にもわかるほど、


まさに父が生きているときに接してくれていた、


優しく、思いやりのある手つきでした。


 


その後、亡骸をストレッチャーに乗せました。


裏口に向けて押していきましたが、広い病院の廊下は長く、


何度も角を曲がり、段差を乗り越えます。


そのたびにストレッチャーを押していた看護師さんは、


 


 「林さん、右に曲がりますよ」


 「林さん、少し揺れますよ」


 


と声をかけてくれていました。


ストレッチャーの横を歩く私の耳に、それはとても優しく響いたものです。


 


父を担当した看護師さんは彼女を含め数人いましたが、


父はことさらこの看護師さんを気に入っていたようです。


 


亡骸が車で運ばれていったあと、私はこの看護師さんの両手を握り、


父がお世話になったことへの感謝を心から伝えました。


 


 


 


■ ホスピタリティを持つ


 


現代はハード(製品そのもの)での差別化はそう簡単ではありません。


機能面において、他社製品に比べて決定的な優位性を持つことは


珍しいと言えるでしょう。


 


しかし、ソフトは無限です。


ソフトにより、競合他社に無い確かな価値を提供でき、


お客様の心を動かすことができます。


つまりここで言うソフトとは、お客様に価値を伝える手段のことです。


安心感や信頼感、快適さなどは、製造工場で生み出されるわけではなく、


例えばホスピタリティを通じて伝えることができるのです。


 


ホスピタリティで獲得した信頼は愛顧客を生み、紹介や永続的な顧客化など、


企業と顧客との最も好ましい関係を構築するでしょう。


 


実際、あるカーディーラーやゴルフ場、ホテルなどは、


このホスピタリティによって固定客を獲得し、


高い売上と収益を生んでいます。


 


 


 


■ 営業マンに求められるホスピタリティ


 


最近ホスピタリティについて書かれた本はたくさん出ていますが、


そのほとんどがホテルやディズニーランドなどの接客業について


書かれているようです。


ご参考まで。↓


 


http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_ss_gw/503-6789016-4659153?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%83z%83X%83s%83%5E%83%8A%83e%83B


 


ショールームなどで商談するときはもちろんですが、


お客様の会社や自宅に伺う営業マンにだって、


「ホスピタリティの心」は必要ですよね。


 


では、営業マンは、どのようなホスピタリティを持つべきなのでしょうか。


 


私は商談の研修をしばしば行っているので、


“売ろう”とするためのトークが世の中にいかに多いか、を知っています。


“売る”という行為には、自己中心さ、傲慢さが見え隠れしています。


相手の立場に自分の身を置き換えた思考は、そこからは一切読み取れません。


 


逆に、成績の良い営業マンは、必ず顧客の立場を慮っているものです。


それは話の内容だけでなく、表情や態度にも明らかに表れるのです。


 


つまり、


 


   相手の立場に立つ


 


そこにホスピタリティの答えがあるような気がします。


 


お客様に提出する書類のわかりやすさ。


書類の説明する順番や説明の仕方。


図解、文言、言葉遣い、構成・・・


 


そういった業務に付随することだけでなく、


例えばお客様から何かを依頼されたら、


そのお客様の立場に立って真剣に考えてみましょう。


依頼されなくても、接したお客様の表情や動作、役職や役割等から


お客様の心情・考え方を想像することだってできます。


 


そしてそこからホスピタリティは生み出されると思うのです。


あの看護師さんのように、です。


 


ホスピタリティはおべっかや媚びではありません。


作為でも馬鹿丁寧さでも決してないでしょう。


 


真実の心があれば、ひょっとしたら自然にできることなのかもしれません。


 



 


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


(文責:株式会社ジェイック 実戦型営業コンサルタント 林 丈司)


 


 


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